棒ノ折山
日程:2023/12/17
概要:ラン友マドカと共に棒ノ折山へ飯能側から登り、トレイルランニングで南下して岩茸石山・惣岳山を越えて沢井へ下る。
⏿ PCやタブレットなど、より広角の画面で見ると、GPSログに基づく山行の軌跡がこの位置に表示されます。
山頂:棒ノ折山 969m / 岩茸石山 793m / 惣岳山 756m
同行:マドカ
山行寸描
2023/12/17
△09:50 さわらびの湯 → △11:25 権次入峠 → △11:35-50 棒ノ折山 → △11:55 権次入峠 → △13:15-20 岩茸石山 → △13:55 惣岳山 → △14:40 小澤酒造
かつてはそれなりに力をかけて取り組んでいたトレイルランニングも、膝を傷めた近年はすっかりご無沙汰でしたが、この日は久しぶりにラン友マドカにサポートしてもらって奥多摩を走ることにしました。向かった先は最後にトレランを行った2017年の大晦日と同じく飯能側からの棒ノ折山です。
飯能駅を9時に発つバスに乗って「ノーラ名栗・さわらびの湯」で降り、身繕いをして車道の坂道を登ると前方に見えてくるのが有間ダムが作る名栗湖。ダムを渡って右岸の道をさらに進んだところにある谷の奥まったところが白谷沢登山口になっています。そこにある注意書きによれば、この白谷沢は有間ダム周辺では最も美しいものの滑りやすく危険であり、冬季の結氷時や大雨の後は沢に入らず車道をしばらく戻って尾根道を使って棒ノ折山を目指してほしいとのことでした。
登山道はしばらく白谷沢の左岸を穏やかに登っていきますが、二連の滝(藤懸の滝)が出てくると道は沢の中に入り、そして沢筋はゴルジュ状になってきます。天狗の滝、白孔雀の滝といった具合に名前が付けられている滝をかわしながら道は上流へ続いていますが、ちょっとした沢登り気分が味わえて楽しいところです。
滝場が終わってさらに登り続けると林道に出て、そこから登山道はわずかに登ったところから左に向かい尾根に乗り上がりますが、その尾根に達するところにあるのが岩茸石と名が付いている顕著なボルダーです。前回は確か左側に回り込んで最も易しいラインを登りましたが、今回は正面の大きなクラックを攻めてみました。それにしても、後で登る岩茸石山とこの岩茸石との間には地理的に何の関係もなさそうですが、そもそも「岩茸石」とは何を指すのでしょうか?もしこうした顕著なボルダーを「岩茸石」と呼ぶのだとしたら岩茸石山にもそうした岩の塊がなければならないはずですが、確かそうしたものはなかったはず。謎です。
権次入峠を経て棒ノ折山の山頂に到着。前回はどんより曇り空でしたが、今日は素晴らしい快晴で関東平野を一望の下に眺めることできます。こうした場合の常として正面の筑波山がとりわけ立派に聳えており、関東の名山であることを否応なしに納得させられます。
棒ノ折山の頂の東屋で行動食をとったら、ただちにランニングを開始します。とはいえ膝への負担を抑えたいのと、落葉が道を覆っていて滑りやすいのとでスピードはごく控えめに、トレイルジョギングといった感覚でのんびり走れるところを走る感じ。明るい尾根道のところどころには展望のよい場所が散在しており、そうした場所から東京スカイツリーを見つけたり猛烈な雪煙を上げている富士山を眺めたりしながら走り進みました。
岩茸石山から、2017年に走ったときは東へ高水山を目指しましたが、今回は南へ惣岳山に向かいます。ここから惣岳山を越えて御嶽への道は、私は昨年の1月にジム友のガーコさんやサチコさんと歩いていますがマドカは初めてのはず。しかし明瞭な登山道が続いているので迷いようもない……と思っていたのに私が見事に間違えて高水山の方へ引き込まれてしまいましたが、幸い少し下ったところから惣岳山へ向かう道へのトラバース道(岩茸石山を巻く道)が用意されているので登り返しの労力は不要でした。
岩茸石山の山頂から見えていた惣岳山までの道のりの途中には樹木が伐採されてすっかり明るくなった区画があり、そこからも関東平野がよく見えました。この先で道は惣岳山へ突き上げるやや急な道とその左を巻いていく道とに分かれ、我々と前後していたトレラン集団は巻道を進んでいきましたが、我々は直登を選びます。
なぜなら、惣岳山の山頂に建つ青渭神社の奥宮にお参りをしたかったからです。この社殿の彫刻の見事さは昨年の記録の中で少し詳しく紹介したのでここでは繰り返しませんが、山頂から少し下ったところにある真名井(青渭の井)の祠もきれいに維持されており、この神社が地元の人に大切にされていることが窺えました。
道はまっすぐ進めば御嶽駅に降りますが、この日は左に折れて沢井駅へ向かい、その途中にある青渭神社の里宮にもお参りして無事の下山の御礼を申し上げました。
山行のゴールは沢井駅近くにある小沢酒造です。GPSログの記録を止めて山行終了としてから、ここの「きき酒処」で次々に試飲してふらふらになったところでお土産に「木桶仕込 生酛純米生原酒」を買い求め、満ち足りた気持ちで河辺の「梅の湯」に向かいました。