白老川大星沢右股
日程:2024/07/20
概要:道道86号の森野トンネル手前(白老市街側)の駐車場から白老川に下り、白老川350m二股から左の大星沢に入り、さらに415m二股から右股に入って白滝交流橋で脱渓して起点まで歩く。
⏿ PCやタブレットなど、より広角の画面で見ると、GPSログに基づく山行の軌跡がこの位置に表示されます。
山頂:---
同行:ノダ氏 / ヅカ氏
山行寸描
◎「白老川三重ノ沢」からの続き。
◎本稿での地名の同定は主に『北海道沢登りガイド』(北海道新聞社 2015年)の記述を参照しています。このため、通常「俣」と表記するところも同書に従って「股」と表記しています。
2024/07/20
△13:40 駐車場 → △13:55 白老岳橋 → △14:15 350m二股 → △14:50 415m二股 → △15:15 白滝交流橋 → △15:30 駐車場
三重ノ沢の遡行を終えてから車でわずかにホロホロ峠側に移動して、道道86号の森野トンネル手前の駐車場から再出発。今度は白老川左股上流の350m二股で白老川に合流する大星沢の右股を目指します。
駐車場から少し白老町側に下ったところに白老岳林道の入口があり、これを下っていくと白老川を渡るところにあるのがしっかりした作りの白老岳橋です。橋の手前の上流側にやや崩れ掛けた踏み跡があって、これを下って白老川に入渓。ただちに上流に向かいました。
癒し渓な歩きをしばらく続けると現れるのがこの釜で、釜と見れば泳ぐものという固定観念を持つヅカ氏は当然のように左から右奥へ泳ぎ渡りましたが、こういうところで自分のクライミング能力を試したい派(単に「水に濡れたくない派」とも言う)のノダ氏と私は右壁のへつりにトライしました。先に渡ったノダ氏はあえなく途中でドボンしましたが、後続の私はなんとかクリア。ここは上にホールドを求めるとうまくいかず、アンダークリングを上手に使うことがコツであるようです。
ここを抜けると続いて釜を持つ小滝が待っていますが、これは右から簡単に越えることができて、その先で沢筋が大きく左に曲がったところが350m二股。明日はここから右に入ることになりますが、この日は直進して大星沢に入ります。
地形図を見ればわかる通り、350m二股からしばらくは等高線の間隔が開いていますが、その通りに沢の中には緩やかなナメが続き、その中に釜が時折現れる穏やかな渓相になっています。
時にゴーロを交えながらも釜や小滝、ナメがさらに続いて、癒し渓という言葉はまさにこの辺りの地形にふさわしいと言えそうです。
標高395mから両岸が狭まってゴルジュ状になりますが、最初の釜は左から容易に通過可能です。
しかし次の釜は途中までは左からへつれるものの幅が狭くなるあたりでホールドがなくなり、不本意ながら腰上まで水につかって抜けざるを得ませんでした(どうしても巻こうと思えば左に踏み跡があります)。これにはヅカ氏は大喜び、ノダ氏と私はいささか憮然。しかし幸いこの日は晴れて暑かったので、まあ許してあげましょう。
ゴルジュの出口のやさしい小滝を右から越えるとすぐに415m二股で、これを左に進めばホロホロ山へと向かう大星川本流ですが、我々が向かうのは残り短い右股です。その入口には見栄えのする10m滝が立っていますが、これは右から簡単に登ることができました。
さらにナメといくつかの小滝を越えると、標高470mで頭上に道道86号が通る白滝交流橋を見上げることになります。沢はさらに上流へとナメを続けており、さらに100m以上標高を上げたところに落差50m超の望岳ノ滝があるそうなのですが、すでに十分満足した我々はここで遡行を打ち切ることにし、左岸の斜面を登って橋脚の左(上流側)に付けられた梯子を登って道道の上に出ました。そこから車を置いてある駐車場までは徒歩15分で、そこでこの日の遡行終了の握手を交わしました。
◎「白老川350m右股」へ続く。