三ツ峠金ヶ窪沢

日程:2024/02/24

概要:御坂の三ツ峠北西面、金ヶ窪沢でアイスクライミングの練習。

山頂:---

同行:ミホさん / クス氏

山行寸描

▲金ヶ窪沢の大滝。2週間前とはえらい違いの氷の溶けよう。(2024/02/24撮影)

Facebookつながりのミホさんから外岩ならぬ外アイスに連れていってほしいというリクエストがあり、ミホさんの経験値を考慮して、日帰りで行けて確実にトップロープが張れる三ツ峠の金ヶ窪沢をセレクトしました。ここに一緒に行くことになったのは、ミホさんと共に今年の岩根山荘でのアイスクライミング講習に参加してアイスの楽しさに開眼し、アックスやクランポン、スクリューまで一気に買い揃えたというクス氏。この金ヶ窪沢には2週間前にも訪れたばかりなので、私にとってはいわばボランティア的な練習ということになりますが、来シーズンのアイス仲間を獲得するという点では先行投資(笑)ですし、数日後に控えている層雲峡アイスに向けた肩慣らしという意味もあるので、実のところ自分にとってもありがたいリクエストでした。

2024/02/24

△08:00 金ヶ窪登山口下のゲート → △08:35-13:40 大滝 → △14:20 金ヶ窪登山口下のゲート

金ヶ窪沢はなにしろ狭いので先手必勝。そこで私の始発電車に合わせて6時半に京王線高尾山口駅前集合とし、そこからクス氏の車で高速を飛ばして三ツ峠を目指しました。

ここ数日雨模様が続いていたのが、この日に限って奇跡のような青空が広がり、車で移動しながら霊峰富士の白く気高い姿を拝むことができました。おそらくはその姿を写真に撮ろうという動機なのでしょう、金ヶ窪登山口下のゲート前の駐車スペースは我々が着いた時点でも満車に近く、かろうじて空いていたゲート間近のスペースに車を駐めて身繕いを行いました。

目論見通り、そして駐車スペースでの予想通り、アイスクライミング目的で金ヶ窪沢に入ったのは我々が一番乗りでしたが、大滝に着いてみれば無惨なありさま。数日前の驚くほどの高温とその後の雨とですっかり氷が溶けてしまったようですが、幸い左寄りのラインにはトップロープを張る余地が残されており胸を撫で下ろしました。

そんなわけで早々にトップロープを張り練習を開始したのですが、我々のすぐ後にやってきた三人組が左寄りのラインに短いトップロープを張ったらもう満員御礼状態で、その後に来たパーティーはこの様子を見て気の毒にも引き返していってしまいました。引き返さなくてもここに合流すればロープをシェアしてあげられたのに……とも思いましたが、おかげで2組6人で場所を交代し合いながらゆとりをもって練習を重ねることができました。

ミホさんは登るごとに足の蹴り方やアックスの打込み方の精度が上がり、クライミング技術に一日の長があるクス氏は自前スクリューを使った擬似リードも行い、もちろん私も二人と同じペースでどんどん登って、それぞれに満足のいく練習ができたところでお開きとしました。それにしても「早起きは三文の徳」とはよく言ったもので、もし出発があと1時間遅かったら、我々が練習を諦めてすごすごと退散しなければならなかったでしょう。

2週間前には貼り付いていた氷が完全に消えている堰堤を横目に見ながら金ヶ窪沢を後にし、駐車スペースに戻ってみると、あれだけずらりと並んでいた車はクス氏の車を除いて跡形もなく姿を消していました。