丹沢主稜縦走

日程:2024/01/06

概要:大倉から塔ノ岳〜丹沢山〜蛭ヶ岳〜檜洞丸を越えて犬越路から西丹沢ビジターセンターに下る丹沢主稜縦走をワンデイで。主眼は道中の至る所から見られる富士山の眺め。

⏿ PCやタブレットなど、より広角(横幅768px以上)の画面で見ると、GPSログに基づく山行の軌跡がこの位置に表示されます。

山頂:塔ノ岳 1491m / 丹沢山 1567m / 蛭ヶ岳 1673m / 檜洞丸 1601m

同行:---

山行寸描

▲蛭ヶ岳西面から見た檜洞丸とその向こうの富士山。今山行で一番の眺め。(2024/01/06撮影)

今年の初丹沢は、オーソドックスに丹沢主稜縦走。先日の高尾山〜陣馬山が天気に恵まれず富士山を見損ねていたので、長距離を歩きながら今度こそ富士山を堪能しようというのがこの山行のコンセプトです。

2024/01/06

△07:05 大倉 → △09:35 塔ノ岳 → △10:40-50 丹沢山 → △12:15-30 蛭ヶ岳 → △15:00 檜洞丸 → △16:50 犬越路 → △17:45 用木沢出合 → △18:05 西丹沢ビジターセンター

渋沢駅から大倉へ向かうバスは超満員。出遅れた私はぎゅうぎゅうの車内で立ちん坊になりましたが、大倉までの距離は短いのでさほどの苦痛ではありません(これが西丹沢VC行きだったら大変)。

夜明けの大倉を出発して通い慣れた大倉尾根を登ります。暖かい季節ならタイムトライアルに挑戦してもいいのですが、この時期の歩き方の基本は「息が上がらないように」「汗をかかないように」。それでもこの日の気温は思いの外に高く、堀山の家の前でレイヤリングの調整を行わなければなりませんでした。

極力休まずゆっくりペースで登り続けて塔ノ岳までの所要時間は2時間半。山頂からは丹沢の主だった山々がすべて見え、彼方の富士山とその右に連なる南アルプスの山々もきれいに見えていました。さすがに吹さらしの山頂では風が冷たく、上衣を1枚重ね着すると共にそれまで外していた手袋をはめ直してから縦走にかかりました。

丹沢山の定番の眺めであるこの構図も悪くないのですが……。

私のお気に入りは不動ノ峰を眺められるこちらの構図です。

この日の天気は素晴らしく、蛭ヶ岳までの間の至る所で富士山の眺めに恵まれました。どうやらこの日の目的は存分に果たすことができたようです。

しかし、特に丹沢山と蛭ヶ岳との間ではひどいぬかるみに悩まされました。塔ノ岳から丹沢山までの間ではまだ気温が低かったのでぬかるみが溶けきっておらずさほど困らなかったのですが、こちらの区間では気温の上昇に伴い木道のない場所は例外なく泥々になっています。かと言って笹の上を歩くことは植生保護の観点からNGですから、必然的にシューズは泥でコーティングされることになってしまいました。

ほうほうの体で辿り着いた蛭ヶ岳で、念入りにシューズの泥を落としてから山荘に入ってひるカレーを注文。どうにか歩き続けるための元気を回復することができました。

蛭ヶ岳の山頂では善男善女がランチ中。彼方の富士山が彼らを優しく見守ってくれているようです。

毎度思うことですが、蛭ヶ岳から檜洞丸までの区間は地味にツライ。それを乗り越えて檜洞丸の山頂から見た富士山は、斜めに傾いた日の光の下で霞んでいました。

2年前に丹沢主稜を歩いたときは降雪の影響もあってツツジ新道に回りましたが、今回は正統派の犬越路経由で下山します。記録を振り返ってみると、檜洞丸と犬越路の間を歩いたのは直近では2017年12月の西丹沢周回のときですが、これは犬越路から檜洞丸に向かって登ったもので、今回のように檜洞丸から犬越路へと下った記録は2016年5月の丹沢主稜縦走まで遡ることになります。

犬越路でオレンジ色に染まる富士山を眺めてから、西丹沢ビジネスセンターへと向かいます。なんとか残照のある内に車道まで出たいと思っていたもののそうはいかず、用木沢沿いの道を下っている途中でヘッドランプに点灯せざるを得ませんでした。

用木沢出合までの道はところどころ沢を横断するためにルートがわかりにくいのですが、設置されている標識が遠くからでもヘッドランプの光を反射して目立ってくれるので助かります。もっとも、最初のうちはこの反射が動物の目の輝きのように見えてしまってそのたびにギョッとしたのですが、慣れてしまえばノープロブレム。最後は終バスの時刻まで十分すぎるほどの時間のゆとりをもって車道に降り立つことができました。