広沢寺弁天岩
日程:2001/11/24
概要:岩登りのゲレンデ・広沢寺弁天岩でアイゼントレーニング。
山頂:---
同行:黒澤敏弘ガイド
山行寸描
2001/11/24
△10:15-15:20 広沢寺弁天岩
12月になったら昨年敗退した裏同心ルンゼに決着をつけるべく、今日はおなじみ広沢寺の弁天岩でアイゼントレーニング。意気込んで岩場へ向かいましたが、素晴らしい晴天の下に色鮮やかな紅黄葉が美しく、ついつい心はハイキングモードに……。
この好天に皆遠出をしているのか、右の小さな岩場が埋まっているくらいで中央の大きなスラブがまるまるあいているのを喜びながら、樹林帯の中でプラブーツにアイゼンを履きました。まず下段のレッジのところまで1本登ってみたところで黒澤ガイドから「下の足を上げるときにアイゼンが岩を引っ掛ける音を出さないように」という注意が入り、この後しばらくアイゼンを外してプラブーツでの登りを繰り返しましたが、音をたてずに登ろうとするとけっこう神経を使います。仕上げにもう一度アイゼンを履いて登って午前の部を終え、昼食の後に一般左ルート(IV+)を2本。昨年のアイゼントレーニングのときはさほど難しくないと感じていたこのルートも、夏にクライミングシューズでリードしたときの感触が残っているのか妙に難しく感じます。一応きちんとアイゼンの爪を立ててはいるのですが、気持ちはついついカチホールドやポケットに頼ってしまい、そのためあらかじめ指示を受けていた「足を揃えて立って膝を伸ばしてから次のホールドを取りに行く」動作がスムーズにできていませんでした。
この頃になると人も増えてきて、岩にはロープが何本も交錯しながら垂れています。そればかりか、地面に立っていたらはるか上から「ラクッ!」の声まで聞こえてきて、身を屈めたら危うく私をかすめて落ちてきたのはなんとクイックドロー。こんなのが直撃したらただでは済みませんが、他にもこちらがレッジでビレイしていると左横の中空で上衣のポケットから携帯電話やらコインやらをばらばら落としながらロープ操作をしているおじさんがいて、さすがに他のパーティーから「マジで危ないじゃないか!」と怒鳴られていました。
最後にクラックルート(IV+)を登りましたが、数mm程度の細かいフットホールドに前爪で立ち込みながらの登りが続き、終了点に着いたときには息は切れのどはカラカラで唾も出なくなってしまいました。今日は全部素手で、かつTRでの練習でしたが、これで手袋をつけてリードしたら困難度は何倍にもなるでしょう。前途ハ遼遠ナリ……と思いながら懸垂下降で下りました。
樹林の中で5時間ぶりにアイゼンを外し、ガチャ分けと身繕いをして岩場を後にしました。駐車場へ向かう道の途中では近在の農家の人が台を出して無人でミカンやニンジンを売っているのをみつけ、置いてある缶に100円玉を入れてビニール袋に入ったミカン5個をもらって帰りましたが、これが今シーズン初めてのミカン。帰宅して食べてみるとけっこう甘くて、すべておいしくいただきました。