蓼科山
ハイライトシーン


1995/01/08
◎06:45 ロープウェイ入口 ◎07:35-55 女乃神茶屋 ◎09:40-55 2,160m肩 ◎12:45-55 蓼科山 ◎13:25-40 将軍平 ◎15:40 天祥寺原 ◎16:55 竜源橋 ◎17:20 ロープウェイ入口
夜行列車で3時過ぎに茅野に着き、駅のロビーでストーブにあたりながら始発6時のバスを待ちました。しかし、ロープウェイ入口バス停で降りたのは自分だけ。とぼとぼと車道を歩くと正面に蓼科山が高く聳えていました。
女乃神茶屋で身繕いをしてから、いよいよ登山道に入りました。道はしっかりトレースされており、迷うことも足を取られることもありません。最後の平坦地となる肩ではじめてザックをおろして食事休憩。雲一つない快晴を喜びました。
再び急登に入ると2,200mの斜面にテントが一張り、三人パーティーと単独行が休んでおり、ここから先はトレースされていないとのこと。意に介さず先に進むと膝までのラッセルですが、比較的快調に上へ上へと進めます。しかしいつまでたっても森林限界を超えず、とうとう2,370mのところで後から追いついてきた単独行に道を譲りました。
ちょっと怖い岩場を抜けると360度の展望が待つ山頂。先に抜いていった単独行と双子池から来たという二人パーティーが寛いでいました。前回とは大違いの大展望は、南八つから始まり左へ奥秩父、ちょっと低い荒船山、遠くに日光から尾瀬方面、近く大きく浅間山が噴煙をかすかに上げ、頚城三山の左から北・中央・南のアルプスへ連なります。いくらでも時間をつぶしたいところですが、帰りの時刻が気になり下山開始。今回はワカンのテストが目的の一つだったことと双子池からの二人に道がトレースされていることを期待して将軍平へ下りました。
将軍平からは明瞭な踏み跡を辿りますが、いつまでたっても右へ下る気配がありません。しばらく歩いて地図を確認し、はじめて自分が双子池と亀甲池を取り違えていたことに気付きました。あわてて将軍平へ戻りましたがここで20分のロス。天祥寺原までまったく踏み跡のない雪の上を、数限りない雪をまとった枝に遮られながら下りましたが、ワカンがよく利いてくれて足下は歩きにくさを感じません。
天祥寺原の手前から山スキー数人の跡があり、その跡を辿ります。しかし平地にはいると足が雪に潜るようになり、なかなか下界が近づかず焦りました。東京に帰り着けないのではないかという不安が高まり、会社の社員の電話番号やかけたときの言い訳が頭の中に渦巻きます。それでも道が沢沿いに下降を始めると雪も締まって歩きやすくなりました。
竜源橋からは車道をスリップしながら早足で歩き、日が落ちて真っ暗な中17時27分の最終バスになんとか間にあった、とほっとしたのもつかの間、冬時間で既にバスはなく、最後に一緒になった山スキーの三人組とともにタクシーを呼んで茅野へ下りました。