蓼科山
日程:1995/01/08
概要:女乃神茶屋から蓼科山に登り、反対側の将軍平から天祥寺原へ下って竜源橋へ抜ける。
山頂:蓼科山 2531m
同行:---
山行寸描
1995/01/08
△06:45 ロープウェイ入口 → △07:35-55 女乃神茶屋 → △09:40-55 2160m肩 → △12:45-55 蓼科山 → △13:25-40 将軍平 → △15:40 天祥寺原 → △16:55 竜源橋 → △17:20 ロープウェイ入口
夜行列車で3時すぎに茅野に着き、駅のロビーでストーブにあたりながら始発6時のバスを待ちました。しかし、ロープウェイ入口バス停で降りたのは自分だけ。とぼとぼと車道を歩くと正面に蓼科山が高くそびえています。女乃神茶屋で身繕いをしてから登山道に入ると道はしっかりトレースされており、迷うことも足を取られることもありません。最後の平坦地となる肩ではじめてリュックサックをおろして食事休憩としながら、雲一つない快晴を喜びました。
再び急登に入ると2200mの斜面にテントが1張り、3人パーティーと単独行が休んでおり、ここから先はトレースされていないと教わりました。意に介さず先に進むと膝までのラッセルで、それでも快調に上へ上へと進んだつもりでしたがいつまでたっても森林限界を超えず、とうとう2370mのところで後から追いついてきた単独行に道を譲りました。
ちょっと怖い岩場を抜けて360度の展望が待つ山頂に到着すると、そこには先に抜いていった単独行と双子池から来たという2人パーティーが寛いでいました。前回とは大違いの大展望は、南八ヶ岳から始まり左へ奥秩父、ちょっと低い荒船山、遠くに日光から尾瀬方面、近く大きく浅間山が噴煙をかすかに上げ、頚城三山の左から北・中央・南のアルプスへ連なります。いくらでも時間をつぶしたいところですが、帰りの時刻が気になり下山開始。今回はワカンのテストが目的の一つだったことと双子池からの2人に道がトレースされていることを期待して将軍平へ下りました。
将軍平からは明瞭な踏み跡を辿りましたが、いつまでたっても右へ下る気配がありません。しばらく歩いて地図を確認し、自分が大河原峠に向かっていることに気付いてあわてて将軍平へ戻りましたがここで20分のロス。改めて方向を見定め、天祥寺原までまったく踏み跡のない雪の上を数限りない雪をまとった枝に遮られながら下りましたが、ワカンがよく利いてくれて足下は歩きにくさを感じません。さらに天祥寺原の手前からは山スキー数人の跡を辿ったものの、平地に入ると足が雪に潜るようになり、なかなか下界が近づかず焦りました。そのうち東京に帰り着けないのではないかという不安が高まり、同僚の電話番号や掛けたときの言い訳が頭の中に渦巻き出しましたが、道が沢沿いに下降を始めると雪も締まって歩きやすくなりほっとしました。
竜源橋からは車道をスリップしながら早足で歩き、日が落ちて真っ暗な中17時27分の最終バスになんとか間にあった、と思ったのもつかの間、冬時間で既にバスはなく、最後に一緒になった山スキーの3人組とともにタクシーを呼んで茅野へ下ることになりました。