裏同心ルンゼ〔F3まで〕

日程:2024/12/06

概要:冬山シーズンインの足慣らしとして裏同心ルンゼをF3まで登り、同ルートを下降。

⏿ PCやタブレットなど、より広角の画面で見ると、GPSログに基づく山行の軌跡がこの位置に表示されます。

山頂:---

同行:セキネくん

山行寸描

▲F3。薄くはあるがしっかり登れるだけの強度はあった。(2024/12/06撮影)

富士山の冠雪が観測史上最も遅い11月7日にずれこんだ今年、八ヶ岳の冬の到来も遅いかなと思っていたら、11月30日に裏同心ルンゼに入ったパーティーから「凍っている」との情報提供があり、いそいそと出向いてみました。

2024/12/06

△06:30 美濃戸 → △08:20-09:00 赤岳鉱泉 → △09:35 裏同心ルンゼF1 → △11:30 裏同心ルンゼF3の上 → △12:10-13:10 裏同心ルンゼF1 → △13:35-45 赤岳鉱泉 → △15:10 美濃戸

前日のうちに甲府駅近くのゲストハウスに宿泊していた私を早朝に拾ってもらって、セキネ号で久しぶりの美濃戸に入ってみると、赤岳山荘の駐車場はがら空き。今日は金曜日だし天気予報も悪いから、まあこんなものでしょうか。

北沢沿いの道は、堰堤広場まではほぼ雪がないものの、その先は雪と氷が目立つようになり、チェーンスパイクを使うほどではないにしてもスリップ注意です。

赤岳鉱泉に着いて身繕いに時間を使いましたが、晴れていればよく見えるはずの阿弥陀岳の姿はガスの中に隠されており、八ヶ岳の上(だけ)を覆っていた雲が勢力を増していることがわかります。もっとも我々は、今回はシーズン初めの練習と最初から割り切っているので、行けるところまで行けばいいだろうと鷹揚に構えて水がまだ流れている裏同心ルンゼに入りました。

F1に到着。まあまあの結氷で、これなら問題なく登れます。先行パーティーは男女二人で、あちらも我々同様今季初アイスらしく慎重に抜けて行き、その後を私のリードで続きました。

F2もいい感じに凍っていますが、この下段を越えて中段に差し掛かろうというところで、先行パーティーの先頭がレストかたがた我々を先に行かせてくれることになりました(ありがとうございます)。

毎度このルートで一番緊張するF2上段はやはり若干の手応えあり。F2担当のセキネくんもここは慎重に時間をかけて登っていました。

F3は私のリード。今回、我々は二人ともモノポイントではなくデュアルポイントのアイゼンを履いていたので足捌きを慎重にせざるを得なかったのですが、ここは離陸する位置を適切にとればフットホールドが続いていて容易です。

F3の上に出てから上流を眺めてみると、さほどひどくはないものの風雪模様。今回はここまでにして、F1に降りたらトップロープを張って練習しようと話し合って懸垂下降を重ねました。

F1では凹角を登ったり草付きベルグラを登ったりとシチュエーションを変えながら数本ずつ練習しました。ただ、しばらく前から私が首から肩にかけての神経痛に悩まされており、その症状がここでも感じられたので、セキネくんには申し訳ないことながら少し早めに切り上げてもらって下山にかかりました。

降り着いた赤岳山荘の駐車場は、今日のところはご覧のとおりの閑古鳥。しかし明日は、凍った滝を求めてやってくるアイスクライマーたちの車でごった返すことでしょう。天気には恵まれませんでしたが、それでも後続パーティーを気にすることなく自由に練習できた幸運を喜びつつ、帰路につきました。