御岳渓谷

日程:2024/02/14

概要:御岳渓谷でのボルダリング。遊歩道岩にしばらく触ってから、玉堂美術館からの澤乃井園。

山頂:---

同行:---

山行寸描

▲遊歩道岩。前回に続いてトラバース(1級)に打ち込んだが、進展がないどころか前回の到達点までも進めず……。(2024/02/14撮影)

2024/02/14

△10:00-12:25 御岳渓谷

この日は久しぶりにアルパインアイスの予定でしたが、相方の側に生じたやむを得ぬ事情で急遽中止。こういうときに限って天気が絶好なのは登山あるあるですが、さすがにこの陽気で家に逼塞しているわけにはいかないので、御岳渓谷に一人で繰り出しました。

ぽかぽか陽気の中、懲りもせずに遊歩道岩に取り付きましたが、 一度切れたモチベーションを回復させることは難しく、取り組み中の遊歩道岩トラバース(1級)の手順のうち前回届いたポイントまでも復元することができずに早々の店じまい。

ただし、地道にスタートホールドから始めるだけでなく中央の足を下ろしたところから後半のムーブも試してみたのですが、予想通りこちらの方がこの課題の核心部であることを実感しました。モチベーションの問題もさることながら、地道にジムでの練習を重ねて体幹をより強くしていかないと、この課題に向いた身体にはならないようです。

クラッシュパッドを畳んだ時点でまだ昼過ぎなので、せっかくだからと近くの玉堂美術館に入りました。

ちょうどこの日から「玉堂の描く『鳥』展」が開催されていましたが、相変わらず川合玉堂の絵(とりわけ晩年のもの)には癒されます。この展示の中でとりわけ目を引くのは琳派風の装飾性が素晴らしい《紅白梅屏風》(大正8年・46歳)ですが、まだ若い頃に描いた《夏雨五位鷺》(明治32年・26歳)の緊迫感も見事で、その背景には少年時代から師の指導の下に培った的確な写生の力があることがわかる展示構成になっていました。

玉堂美術館での鑑賞を終え、クラッシュパッドを「マウンガ」に返却したら、川沿いの道をのんびり下って沢井を目指します。2月とは思えないうららかな陽気に誘われて咲いた白梅の花の下を歩いて着いた澤乃井園で、まったり飲み食べしながらも「自分が今日履きたかったのはクライミングシューズじゃなくてクランポンなんだよ!」とつい口にしてしまったのですが……やれやれ、年寄りのくだ巻き酒はよくないですね。そして、誰よりも相方の方が無念な思いをしているということを、誰よりも私がよくわかっています。