広河原沢左俣見晴らしルンゼ

日程:2024/01/28

概要:広河原沢左俣の見晴らしルンゼをワンデイで。

⏿ PCやタブレットなど、より広角の画面で見ると、GPSログに基づく山行の軌跡がこの位置に表示されます。

山頂:---

同行:SWD氏 / サヤカさん

山行寸描

▲左奥の二つの滝。最初に手前、ついで奥を登った。(2024/01/28撮影)
▲さらに右から2本目の高さのある滝を登ってこの日の練習を終了。(2024/01/28撮影)

今回は、同じ山岳会に属するSWD氏とサヤカさんとの山行に無所属の私がゲスト参加。SWD氏とは保科雅則ガイドの講習で知り合い小川山の唐沢の滝などをご一緒した間柄ですし、サヤカさんとはコロナ前に江戸川橋のジムで共通の友人であるレナさんを介して知り合った仲なので、私とはそれぞれ別ルートからの知合いということになるのですが、Instagramでつながっているサヤカさんに連絡したところからこの日の山行参加に発展したわけです。本当は土日をフルに使えれば充実したのですが、私は土曜日に家の用事で昼過ぎまで在宅しなければならず新宿14時発の特急あずさと茅野からのタクシーを乗り継ぎ、一方のお二人は醤油樽を登ってからの転進で、土曜日17時頃に美濃戸口の八ヶ岳山荘で久しぶりの対面となりました。

2024/01/28

△06:10 舟山十字路 → △07:15 二俣 → △07:40-08:10 左俣F1手前 → △08:30 見晴らしルンゼ出合 → △08:50-14:25 見晴らしルンゼ三俣 → △15:00 見晴らしルンゼ出合 → △15:20-40 左俣F1手前 → △15:50 二俣 → △16:40 舟山十字路

前夜は八ヶ岳山荘の仮眠室(予約で満室!)で十分に睡眠をとり、日曜日であるこの日の未明に出発して舟山十字路に向かいました。6時前に着いた舟山十字路には既に何台もの車が駐まっていましたが、幸いまだ残っていた空きスペースの一角に滑り込むことができました。

ゲートから出発した時点ではまだ薄明の状態でしたが、歩くにつれてぐんぐん明るくなっていき、すぐにヘッドランプが不要になりました。広河原沢の二俣に到着してみるとやはり雪は少なく、テントも張られてはいませんでしたが、左俣方向の平坦地の脇に荷物が残置してあったので、もしかすると昨夜ここに泊まったパーティーがいたのかもしれません。

左俣F1の手前では3パーティーが揃って登攀装備を身に付け、気持ちをクライミングモードに切り替えます。F1は結氷が悪ければ左(右岸)から小さく高巻きになりますが、この日は釜が見えてはいるものの難なく渡ることができ、そこからしばらく進んだ沢筋の中の小釜群も問題なく通過できて、あっという間に見晴らしルンゼへの道を分ける分岐に到着しました。雪の上に残された足跡から推測すると先行パーティー2組は左俣をそのまま詰めているようですが、見晴らしルンゼの方にも比較的新しい足跡がついていました。

小さな氷瀑や氷の段差をフリーで越えて着いたのは、5年ぶりの訪問になる見晴らしルンゼです。前夜の打合せで私から「氷のテーマパークだ」と説明したようにここには5本の沢が緩やかな氷瀑をかけており、難易度のバリエーションはあるものの、そのほとんどが易しく安心して登れる滝ばかり。奮闘要素はほぼなく、心穏やかにじっくり氷と触れ合うことができる、私の好きな場所です。しかもこの日は天気上々、気温は寒すぎず、絶好のクライミング日和でした。

(1)の滝は緩傾斜部が雪に埋もれているのでスルーして、少し上流の安定した場所にザックをデポ。(2)の滝は先行パーティーが登っており、(3)の滝は氷が上から下まで一応つながっているものの薄そうなので、(4)(5)の滝から登ることになりました。

まずはSWD氏のリードで(4)の滝。モナカ状の氷が少々嫌らしい感じではありましたが、これらを難なくこなして段差の向こうに消えたSWD氏からのコールを待って、サヤカさん・私の順に後続しました。

(4)の滝の2段目の上から一気に取付きまで懸垂下降(50mダブル)した後、今度は(5)の滝を私がリードしました。この滝は見晴らしルンゼの5本の滝の中でも最も緩やかで、ここでサヤカさんが好感触をつかめたら引き続きサヤカさんのリード練習をしようという申合せになっていたものの、確保支点まで上がってきたサヤカさんはNG宣言。そのときは「お腹が空いたからかな?」などと思っていましたが(笑)、後で聞いたところでは登っているとき立ちこむ足に違和感を感じていたようです。残念……しかしこの滝はリード練習には好適なので、また来られるときがあればぜひトライしてみて下さい。なんだったらつきあいますよ!

短い昼食休憩の後、折よく空いた(2)の滝に向かいました。この日のコンディションでは一番厚みがありそうなこの滝も、SWD氏のリードで2ピッチ。このようにマルチピッチアイスの練習ができるのも、見晴らしルンゼのよいところです。

ただ、この滝は懸垂下降支点が右岸の際どい位置に立つ木の幹になるのが少々厄介なところ。滝の落ち口からそこまでのトラバースや狭いスペースでの待機の方が氷そのものよりもよほど怖いのですが、どうにか無事に3人集結して順次下りました。

この時点で14時すぎ。冬至から1カ月の日の短さの下ではそろそろ引き上げる頃合いです。広河原沢左俣の本流に戻るまで、安全第一で積極的にロープを出して下降を続けました。

左俣F1の下で登攀装備をザックにしまい、身軽になってさらに下山を続けましたが、実は行きのときから気になっていたのが広河原の草付きに残された真新しい焚火跡です。この場所が明示的に焚火を禁止されているかどうかは知りませんが、少なくとも(沢のように)消火手段が確保されている場所以外での焚火は感心しません。ともあれ日没前に舟山十字路に戻ることができて、懐かしくも楽しかった見晴らしルンゼ山行を終了しました。

帰路、八ヶ岳パーキングエリアでSWD氏お勧めの清里カレーにトッピングを奮発して豪勢な夕食。これもまたこの日の山行の付加価値になりました。SWDさん・サヤカさん、ご一緒させていただきありがとうございました。また次の機会にご一緒できることを楽しみにしています。