塾長の山行記録
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塾長の山行記録

高尾山〔湖のみち〕

日程:2022/01/23

概要:稲荷山コースで高尾山に登り、城山の手前から大垂水峠を経て「湖のみち」を歩き高尾山口まで戻る。

山頂:高尾山 599m

同行:---

山行寸描

▲高尾山頂からの定番の眺め。右寄りに霞んだ富士山、その左に丹沢の山々が連なる。(2022/01/23撮影)
▲関東ふれあいの道のうち「湖のみち」の案内図。それほど湖は見えなかったような……。(2022/01/23撮影)

東京都にまん延防止措置が発令され、都民に対しても「不要不急の都道府県間の移動」の自粛が要請されました。これまでも移動自粛要請には応じることを自分に課してきたので、ここでブレるわけにもいくまいとこの週末と翌週末のアイスクライミングの計画はキャンセル。私も本心では「オミさんも人流抑制ではなく人数制限が大事だと言っているんだから移動自粛要請はひどいんじゃないか?」と思っているのですが……。

とはいえ嘆いてばかりいても仕方ないので、とりあえず土曜日はクライミングジムに足を運び、日曜日はハイキングに切り替えることにしました。自宅から最も手軽にアプローチできる山はやはり高尾山なので久しぶりに陣馬山からトレランで走ろうかとも思いましたが、地図を眺めていたら今まで歩いたことがない高尾山の南側の都県境に通じる「湖のみち」というのが目についたので、これを歩いてみることにしました。ここなら密にもなるまいというのが一応の目論見です。

2022/01/23

△10:50 高尾山口 → △12:05-25 高尾山 → △13:05 城山手前の分岐 → △13:40 大垂水峠 → △14:30 中沢峠 → △15:10 西山峠 → △15:30-35 三沢峠 → △16:15 梅の木平 → △16:30 高橋家

高尾山に登る道はいくつかありますが、今回はいつもの1号路(薬王院表参道)ではなく稲荷山コースをとってみることにしました。

このコースは2009年に登ったことがあり、ダラダラと長いものの穏やかな尾根道だった記憶があります。その記憶の通り静かで歩きやすい道が続いてゆったりと高度を上げましたが、途中にある東屋の屋根がなくなっていたのには少々驚きました。

稲荷山コースの山頂近くは工事中で通れず、右へ降りて6号路にエスケープするようにと案内されていました。このコースは沢の中を進むので靴が濡れるのを嫌がる子供の声が響いていましたが、歩く分にはなんら支障ありません。

最後は怒濤の階段登りになり、やがて舗装路から緩やかに登ると山頂手前のトイレの前で、高尾山頂はそこから指呼の間でした。山頂広場にはそこそこの登山客がいましたが、それでもこの山としてはまばらな方。ただし、ちょうど昼時とあって山頂の売店の中はかなり混み合っていました。

山頂で行動食をとったら陣馬山方向へ進みます。ただし今回は冒頭に記したように「湖のみち」を目指すので、城山(近年は「小仏城山」と表記することが多い模様)の山頂手前で左に折れて大垂水峠方向へ下りました。

この下り道はびっくりするほど長い急下降で、ここを登りにとったら相当絞られるだろうと思えるほど。ぐんぐん下って出た車道は国道20号で、かつて小仏峠を通っていた甲州街道が明治21年に車両を通せる道としてこの大垂水峠に付け替えられたものです。もちろんここには横断歩道などはなく、登山道は陸橋となって車道の上を渡っています。

大垂水峠から先の道は概ね緩やかな歩きやすい道が続きます。ここは東京都と神奈川県の都県境になっており、道の右が神奈川県、左が東京都です。穏やかな山道の雰囲気を味わいながらのんびりと歩きましたが、悪い奴というのはどこにでもいるもので、希少植物の盗掘が連続していることを知らせるポスターも見られました。これはいけませんな。

中沢山の山頂には昭和10年奉納の聖観音菩薩像。どうぞ、盗掘犯には仏罰を下してやって下さい。

この道は高尾〜陣馬の奥高尾縦走路に比べると裏街道的な寂れた道なのだろうと思い込んでいましたが、実際に歩いてみると整備の手がよく入っていることがわかります。たとえばこの見晴台はベンチの後ろに木のフックがザック掛けとしてぶら下がる気の利きようで、ザックを地面に置いて底を土で汚したり道を狭めたりすることなく、眼下の津久井湖と彼方の丹沢の山々を眺められるようになっています。

その後も「語らいのベンチ」と名付けられた休憩広場や西山峠の近くのベンチ群、さらには泰光寺山と三沢峠の間の木彫りのフクロウなど、よくぞこれほどというくらい手が掛けられており、さらに歩いている途中で標識の文字にペンキを塗り直している係員さんにも出会ったりして、この道が大切に維持管理されていることが実感されました。

私も目についたゴミはなるべく拾って下界で捨てるようにしていますが、今回はこんな大物を拾いました。かわいそうですが二つともゴミ箱行きです。

三沢峠から道はさらに続いて高尾駅の南まで通じているのですが、既に15時を回っておりあまり時間にゆとりがありません。ここは無理せず、関東ふれあいの道の既定コース通り梅の木平へ下ることにしました。

「湖のみち」の起点近くには東屋があり、さらにこの道と草戸峠から下ってくる道との追分には明治13年の地蔵尊が置かれていてこの辺りが歴史と由緒を持つ土地であることを示していました。

そして国道20号に出る手前にはこんな一角がありましたが、そこに置かれた岩に刻まれた標語のうち「自然と共生 環境と調和」はまあもっともと思えるものの「倫理・道徳 品格の向上」はなぜここに謳われるのかわからず「食料自給率の向上」に至っては意味不明です。

それよりも梅の木平バス停から高尾山インターチェンジ方向に少し歩いたところにあるコンテナ置き場のこの「こわさないでね」の方がストレートに胸に響きました。

今回のゴールはおなじみ高橋家にしました。ここは雰囲気も味もいい店なのですが、接客についてはもう少し従業員教育をしてもらった方がいいなぁ……と思いつつ、銘酒「桑の都」と美味しい鴨ねぎせいろをいただいてすっかりご満悦で山行を締めくくりました。


出発時刻が11時に近いのは自分のやる気のなさを示していますが(笑)、今回歩いた「湖のみち」は実際に歩いてみるとなかなか歩きごたえがあり、それでいてよく整備されて歩きやすく楽しい道でした。季節を変えてまた歩いて(あるいは走って)みてもいいかもと思いましたが、本来のコース設定は逆方向(梅ノ木平→城山→高尾山)で、これだと城山に登るパートが相当きついアルバイトになりそう。しかし、それでもそちら方向へと歩く登山者と何人もすれ違って、この道も意外に人気があるのだなと認識を改めました。

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