南沢小滝

日程:2021/12/15

概要:美濃戸から南沢小滝を往復。

山頂:---

同行:セキネくん

山行寸描

▲南沢小滝。氷はぼこぼこの穴だらけだったが、それでもよい練習になった。(2021/12/15撮影)

12月6日の裏同心ルンゼに続いてこの日はジョウゴ沢にでも入ろうか……というのが当初の計画でしたが、12月8日に気圧の谷が通過して八ヶ岳は一気に雪を重ね着し、裏同心ルンゼもジョウゴ沢も主だった滝は半分ほども埋もれてしまったという情報が飛び交いました。仕方ない、アルパイン的なアイス遡行は諦めてこじんまりと南沢小滝でトレーニングしようということになり、私は当日朝の始発電車で石和温泉駅へ。ここでセキネくんに拾ってもらって一路、美濃戸を目指しました。

その名の通り真っ白な白峰三山を見ながら高速を走ると、やがて左手に鳳凰三山や甲斐駒ヶ岳、右前方に八ヶ岳と馴染みの深い山々が顔を見せてくれます。

2021/12/15

△09:10 美濃戸 → △10:25-15:50 南沢小滝 → △16:45 美濃戸

赤岳山荘の駐車場まで車で入って身繕い。駐車料金を払うときに山荘のおばちゃんが「氷?南沢小滝なら登れるよ、気をつけて」。ありがとうございます。

歩き慣れた柳川南沢沿いの道を辿って南沢小滝に着いてみると、先行パーティーは早くから登っていたらしい男女2人組と我々とほぼ同時に到着した3人組。氷もそれなりに発達しており登るには支障なさそうですが、直前の週末に大勢が取り付いた(Facebook上にそのような事前情報あり)ためか氷はぼこぼこの穴だらけでした。この悲惨な状況に、他パーティーからはこんな声も。

  • どこにスクリューを入れればいいのよ(苦笑)
  • これは解禁日を設定しなきゃだめだな(撫然)

男女2人組がすぐに南沢大滝の方へ転進してくれたのでまずセキネくんがリードしてトップロープを設置し、後はひたすらTRで氷を登ることの繰り返し。あらかじめ10本ずつ登ろうと申し合わせてあったので、セキネくんはラインを変えたりスクリューを左手で扱ったりといろいろと試していましたが、一方の私は「打たない・蹴らない」を命題としたもののなかなか自分のイメージ通りの登り方にならないのでほぼ同じラインを登り続けました。

もちろんスクリューを使ってみたり、途中で隣のパーティーのロープを借りて違うラインも試したりとちょっとした変化はつけつつも、最初に登った右寄りの凹角をしつこく登ってやっと納得のいく登り方ができたのは10本目。ぼこぼこのおかげで足で登れていたためか前腕がほとんどパンプしていなかったのでまだまだ登れそうでしたが、実は既にいい時刻になっていたので10本目を登ったところで滝の奥まで進み、自前の支点を構築するために使用していたギア一式を回収して、懸垂下降で滝の下に戻りました。

最後にセキネくんが氷上でのマルチピッチの支点構築のおさらいをしてから、南沢小滝を後にして登山道をとっとと下りましたが、赤岳山荘に帰り着いたときには早くも日が暮れようとしていました。