塾長の山行記録

塾長の山行記録

私=juqchoの登山の記録集。基本は癒し系バリエーション、四季を通じて。

水無川モミソ沢

日程:2006/06/04

概要:丹沢のモミソ沢を遡行。終了後、大倉尾根を下降。

山頂:---

同行:---

山行寸描

▲懸垂岩。モミソ沢はその左端にひっそりと流れて水無川本流に注いでいる。(2006/06/04撮影)
▲大滝12m。真下から見上げると傾斜は寝ていて登れそうに見えるのだが……。(2006/06/04撮影)
▲……大滝を落ち口から覗くと、下から見上げたときとは印象がかなり異なる。(2006/06/04撮影)

2006/06/04

△10:40 大倉 → △11:40 新萱橋 → △11:45-55 水無川 → △12:40-55 大滝 → △13:25-50 大倉尾根登山道 → △14:35 大倉

水のシーズンを迎えて各方面から続々沢の便りが届いていたので、遅ればせながら私も沢登りを計画。今年最初の遡行は、丹沢でも手頃な半日コースとされるモミソ沢をチョイスしました。この沢は水量が少なく全ての滝が直登可能で、足慣らしにはちょうどよさそうです。ただし最後の大滝12mはIV級程度あり、ロープでの確保を要します。

家をゆっくり出て渋沢からバスに乗って、大倉から吊り橋を渡ってのんびり林道を歩きました。今日の沢は遡行時間が短いだけに何事にもゆっくりモードでアプローチ。天気は曇りで、山の上の方はガスに覆われていますが、時折思い出したように日が差してきます。やがて大倉から1時間ほどで新茅沢にかかる橋に着いて、ここは手前(大倉側)の斜面からスニーカーのまま沢筋に降り、そのまま水無川本流まで下りました。

水無川本流に着いてみると懸垂岩ではどこかの団体が岩登りの練習中で、それを見上げながら沢装備に履き替え、気温も上がってきているので上はTシャツ1枚の出立ちでおもむろに本流を渡り、懸垂岩の左端にひっそりと流れ込んでいるモミソ沢に入りました。

この沢の入口は実に貧相で、あらかじめ知っていなければここに入ろうという気にはならないでしょう。狭く暗い沢筋に入ってすぐに出てくる5-6mの滝は右壁から難なく登れそうですが、あえて水線通しに登ってみました。しかしシーズン最初とあって沢靴への信頼感が戻っておらず、フリクションで登るのがなんだか妙に怖く感じて自分の動きが明らかにぎこちないのがわかります。3m2条滝でもそうした不安は続きましたが、時間はあるのだからと自分に言い聞かせて努めて慎重に遡行を続けました。

左から豊富な水量を落とす支沢を過ぎ、さらに小滝を次々に越えて右への屈曲地点にある3段11m滝が中盤のハイライトで、下2段は何ということもありませんが3段目は立っている上にホールドが細かく気を使います。向かって左の方がホールドが大きいように見えますが、万一ホールドが欠けたりしたときのダメージはテラスの上に立っている右側の方が小さそう。それによく見れば、右の壁にはハンガーボルトまでベタ打ちされています。これはちょっとやり過ぎだろうという気もしましたが、取り付いて見ればホールドも意外にしっかりしていて、そのまま上へ抜けることができました。

沢が左に曲がると、狭いゴルジュの中に引き続き立った小滝が続きました。しかしこの頃になると身体が沢登りの感覚を取り戻してきて、最大限のフリクションを得るための身体のフリ込みやドロップニー、ゴルジュでの手足の突っ張りなどのムーブの楽しさも蘇ってきました。と思う間もなく、くだんの大滝12mが登場しました。

今回はソロなのでこの大滝は最初から巻くつもりでしたが、見上げていると傾斜は寝ていて登れそうな気がしてきますし、沢仲間ひろた氏の「登らないんですか?」という声も聞こえてきて(←幻聴)ふらふらと取り付きそうになりました。確かにソロで登っている記録もあるにはあるのですが、しかし危うく正気を取り戻して左のカンテから巻き上がり、落ち口の横から眺めてみれば、最後の2mの傾斜はやはりかなりのもの(というよりかぶり気味)で、確保なしに取り付くべきではないと感じました。今回はシーズン1本目でもありますし、無理は禁物です。

大滝を過ぎればその先に滝はなく、そのまま沢筋を忠実に詰め上がって長いようでも30分。最後は崩れやすい土の急傾斜を登って、堀山の家から数分下の「大倉尾根25」と書かれた標識のところに出ました。

登山者が頻繁に行き交う中、ここで沢装備を解き、おにぎりとお茶の食事をとってから大倉尾根を下山しました。実はゆとりがあれば流レの沢を下降してもいいかなと思っていたのですが、黒っぽい雲が広がり始めていたのでこれはあっさり断念しました。しかし、大倉に着いたときにはまたしても日が差していて、しかも、その日差しはすっかり初夏のものでした。遡行時間は1時間半とあまりにも短い1本ではありましたが、ともあれ久しぶりの沢の感覚を楽しんだ半日でした。