斜里岳
ハイライトシーン


→「雌阿寒岳」からの続き。
1991/08/15
■05:10 清岳荘 ■05:40 下二俣 ■06:40 上二俣 ■07:05-10 馬の背
昨日阿寒からの移動の車中で接した斜里岳の威容と知床連山の展望を思い出し、山頂の大展望を確信しながら登りました。そう言えば、清里からの斜里岳の姿は同じ清里側からの八ヶ岳に似ているのが面白い符合です。
旧道コースは何回も沢を横断しますが、沢床の石が不思議に滑りません。朝の霧の中を道は滝を巻いたり、ヘつったりしながら上へ向かいます。
■07:20-10:20 斜里岳
斜里岳の山頂に到着したときは展望ゼロ。どうせ車は16時までに網走に返せばよいのだからと覚悟を決め、長期戦で晴れるのを待つことにしました。リンゴをかじり、昨日雌阿寒岳の山頂で会った単独行者と言葉を交わしながら粘ること1時間、この間何人かの登山者が登ってきては証拠写真だけ撮って下っていきました。
しつこく待った甲斐があって、唐突に晴れ間が広がり始めました。北方から押し寄せる雲に山頂はしばしば覆われますが、ついには青空が優勢を確保し、道東の大展望が展開しました。南西方向には摩周湖、屈斜路湖。雄阿寒岳の右に阿寒富士と雌阿寒岳。東には国後島が浮かんでいますが、羅臼岳近辺は北岸に雲がびっしり貼り付いて見ることができません。
滞頂3時間を機に、見飽きぬ展望に区切りを付けて下山にかかりました。
■10:30 馬の背 ■10:45 上二俣 ■11:25-12:00 熊見峠 ■12:35 下二俣 ■12:55 清岳荘
上二俣で往路から離れ、尾根伝いの新道コースに入りました。途中で龍神の池に寄り道。天然のブールには透明な清水が滾々と湧いていました。
斜里岳の展望台となる熊見峠でも山頂にかかった雲が晴れるのを待ちましたが、残念ながら二匹目のドジョウはいませんでした。
車で林道を出たところで振り返ると、白い笠をかぶった斜里岳が、しかし山頂をはっきり見せてこちらを見下ろしていました。
北海道の大地に心を残しつつ、斜里岳に、そして道東の山々に別れを告げて車を網走へ向けました。