巻機山
日程:1990/04/14-15
概要:清水から井戸尾根を経て巻機山を往復。途中ニセ巻機先の避難小屋泊。
山頂:巻機山 1967m
同行:ユウコさん
山行寸描
1990/04/14
△09:55 林道途中 → △10:35 登山口 → △11:00-45 三合目 → △13:50 六合目展望台 → △16:30 ニセ巻機 → △16:45 巻機山避難小屋
六日町からタクシーで巻機山登山口を目指し、清水から5分ほど進んだ林道の途中で雪のため車を降りました。パッキングをし直し装備を調えたところ、スパッツのファスナーが壊れており麻紐で応急処置。その後も雨で濁った川の水をポリタンクに詰めたり道を誤ったりしながら、やっと登山口に到着です。登り始めは明瞭だった登山道は次第に樹間の雪道になり、踏み跡頼みの歩きになりました。この日は気温が高く、雪の下にたわんでいた枝が時折跳ね上がって驚かされました。
六合目展望台は緩斜面の雪原に立つ木の上にヤグラが組んであり、そこから少し上で森林限界を越えることになりました。ガスで視界は悪いものの学生の大パーティーがべたべた刺した竹竿のおかげで道を見失う心配はありません。ニセ巻機手前の急斜面では一瞬霧が切れて米子頭山方面の展望が開け、これが今回の山行唯一の展望となりました。
2階が半分ほど雪の上に出ている巻機山避難小屋に到着し、清潔に片づけられた小屋内の床にテントを張りました。宿泊者は我々のみで、外は雷鳴と強風に変わりましたが小屋の中は寒さも感じず快適でした。
1990/04/15
△09:00 巻機山避難小屋 → △09:35-10:00 巻機山 → △10:10-11:05 避難小屋 → △11:20 ニセ巻機 → △12:05 六合目展望台 → △13:30-40 登山口 → △14:10 清水
4時に起床したものの濃霧のため出立を遅らせることとし、テントの中でうだうだ。霧は一向に晴れませんが、いつの間にか他の登山者の足跡が山頂方向へ伸びており、後を追うように行動を開始しました。
稜線に出てから濃霧の中をコンパスを頼りに東へ3分で「巻機山頂」の標識に出会いました。視界数mの平らな山頂には何の特徴もなく、またあまりにもあっけなく到着したためすぐには山頂とは信じられず、標識の雪に埋もれた下半分には「(巻機山頂)はあちら→」と書いてあるのでは?と掘ってみてもそれらしい様子もありません。しばらく辺りを歩き回ったもののどの方向も下っており、どうやら本当に山頂らしいと渋々(?)納得して、コーヒーとチョコレートで登頂を祝いました。そうこうするうちにスキーを履いた登山者が霧の中から現れたので声を掛けました。
私「どちらから来られました?」
ス「避難小屋の方から」
私「?」
反対の牛ヶ岳の方から来たと見えたのですが、霧のために自分が完全に方向を見失っていたのだとわかってぞっとしました。
小屋に戻ってテントを撤収しとっとと下山を始めた頃から、スキーを担いだ登山者が多数登ってくるのに会いました。確かにこの山は気持ちの良い広闊な斜面が多くスキーが有効なのも頷けますが、こちらも負けじとシリセードで高度を下げました。展望台の下からはいつの間にか藪漕ぎとなり、悪戦苦闘の末に登山道に辿り着いて雨が強くなる中を清水に到着。食堂で山菜だらけの蕎麦を食べ、タクシーを呼んで六日町ヘ向かいました。