祖母山

日程:1990/03/08

概要:尾平から黒金山尾根を登って祖母〜傾縦走路に達し、天狗岩を往復してから祖母山に至る。下山は国観峠から神原ヘ。

山頂:祖母山 1756m

同行:---

山行寸描

▲天狗岩からの稜線の眺め。こちらはまだ冬の装いと思われたが……。(1990/03/08撮影)
▲国観峠から仰ぎ見る祖母山。こちらでは春が音を立ててやって来ていた。(1990/03/08撮影)

1990/03/08

△06:30 尾平 → △09:15-30 天狗岩 → △10:45-11:30 祖母山 → △12:05-10 国観峠 → △13:15-20 五合目小屋 → △14:30 神原

豊肥本線緒方駅から大分バスと緒方町営バス(ワゴン車)を乗り継ぎ、このまま外国に売り飛ばされるのではないかと心配になるほど延々と暗い道を山奥へ分け人ってやっと着いた尾平は、今は人里離れた山懐の集落ですがかつては鉱山で賑わったところだそうです。綺麗な宿・もみ志や山荘で鹿のルイベと猪鍋で力をつけた翌朝、高曇りながら天狗岩をしっかり見定めて、奥岳渓谷の登山道に入りました。

渓流沿いに40分歩いた後、黒金山尾根に取り付いてから樹林の中の急登が続きます。昨日の雪で足をとられ、見通しも利かないままに苦闘2時間で稜線にようやく到達すると、縦走路の西=宮崎県側は明るく樹氷が輝いていました。すぐに近くの天狗岩をピストンしてから祖母山を目指したところ、歩くにつれ天候は次第に回復し、最後に凍った岩場の急登を抜けると見晴らしの良い山頂に飛び出しました。

山頂には石祠と方向指示盤の回りに登山者が5人いましたが、期待していた久住山の眺めはあちらが雲の中にあって得られません。しかし、樹氷で帯状に白くのびる県界尾根の彼方の傾山岩峰群の重厚な姿には満足し、山頂で弁当をたいらげた後に名残を惜しみながら下山にかかりました。

祖母山の肩にあたる国観峠でお地蔵さんと記念写真を撮り、山頂から同行した熊本と平戸の登山者とも別れて雪のゆるんだ道を急下降しました。五合目小屋から先はよく整備された緩やかな道となりましたが、小屋の下約10分の御社の滝の沢でスパッツを洗っていると野犬の遠吠えがそう遠くないところから聞こえ、恐くなって足早に下りました。そして五合目から1時間余りで神原に降り着き、のどかな山村から見上げる祖母山に別れを告げ、静まり返った神社に無事下山のお礼を述べてから、ここからさらに4km駅寄りの出合まで歩きました。