佐久志賀の岩場

日程:2019/07/15

概要:佐久志賀の岩場でスポートクライミング。

山頂:---

同行:保科雅則ガイド

2019/07/15

△10:15-17:10 佐久志賀の岩場

本日は保科ガイドの講習に参加。本来であれば瑞牆山で花崗岩を登る予定でしたが、あいにくの天気のために急遽、佐久志賀の岩場に転進することになりました。ここはローカルクライマーにとっては歴史の長い岩場ですが、地権者の問題やリボルトが未完了であるなど諸々の事情があり、この時点では非公開エリアです。トポも古いものしかなく、現時点でのルートとグレードを正確に記述したものは流布していないようなので、以下、ごく簡単に印象を述べるにとどめます。

アクセスの途中にある事務所で料金(一般1,000円・JFA会員500円)を納めてから、岩場に近い駐車場へ。そこから岩場までは緩い登りで10分もかかりません。

最初にぶつかる高さのある岩場が「一本杉エリア」。その少し先のやや低い壁が「ひなたエリア」……ということになるのかな?

最初に登ったのはこの壁。中央に見えているクラック、ついでその右のフェース。さらに左のフェースも登りました(いずれもTR)が、クラックが一番簡単で、右のフェースルートは濡れた外傾ホールドに四苦八苦。左のフェースはホールドの細かさに負けました。

右に回り込んだところにある赤いザラザラの壁でも2本。この岩場は凝灰岩らしく、ホールドが指の力で崩れるほどに脆いところが散見されました。ビレイヤーは立ち位置注意です。

最後に「一本杉エリア」の正面壁にある3本のルートのうち左端(上の写真の左の凹角の右側)で〆。ガバに導かれてぐんぐん登る、高さが楽しい1本でした。

後は他のエリアの探検。こちらは「黄昏エリア」ですが、じっとり雨に濡れたその姿はジャングルの中に聳え立つマヤのピラミッドのよう。

さらに少し離れた「奥の奥の院」「奥の院」の二つのエリアにも足を運んでみましたが、こちらは東南アジアの遺跡といった趣きです。もっとも、たまたまこの日は長梅雨の最中にあったためにそうしたウェットな状態だったのですが、ネットで調べてみると、冬枯れで見通しがよく乾燥した気候のもとではいずれもすっきりとした岩場になるようです。

それにしてもこの岩場の規模には驚きました。「奥の奥の院」と「奥の院」を足しただけで甲府幕岩をはるかに凌駕する規模があり、これら以外にもまだ手付かずの岩もある様子です。もしこの岩場が十分な整備の後に正式公開されたら、人気の岩場になるのではないでしょうか。もちろん、地元の方々(地権者等の近隣住民・ローカルクライマー)の意向が最優先されるべきですが。

日本フリークライミング協会「freefan80号」(2019年12月2日発行)で佐久志賀の岩場の公開がアナウンスされ、エリア案内と最新トポが掲載されました。