生藤山
日程:2014/04/20
概要:上野原からバスに乗って石楯尾神社まで。そこから緩やかな登り道を三国山に達し、生藤山から東へ進んで醍醐丸から和田峠経由陣馬高原下まで。
山頂:生藤山 990m
同行:トモミさん
山行寸描
2週間前のトレイルラン、先週末の八ヶ岳と体力的に少々ハードな山行が続いたため、この週末は癒し系ハイキング。もともと違うメンバーでの新緑山行の予定だったのですが、紆余曲折の末になぜかトモミさんとの観桜デート山行となりました。
2014/04/20
△08:35 石楯尾神社 → △09:35-45 桜並木 → △10:10 三国山 → △10:15-20 生藤山 → △10:30 茅丸 → △10:45 連行峰 → △11:50 醍醐丸 → △12:20 和田峠 → △13:00 陣馬高原下
中央線の上野原駅から井戸行きのバスに乗って我々と一緒に石楯尾神社前で降りたハイカーはざっと50人程もいたと思いますが、我々が神社に参拝してから歩き出しても他のハイカーはゆっくり準備中だったり次のバスに乗って来る仲間を待っていたりで誰もついてきません。そんなわけで予想外に静かな歩きだしとなりました。
山道に入れば山吹の黄色い花が目立ち、穏やかに折り返す道をじわじわと登って行くと佐野川峠に着いて、ここからは緩やかな尾根道が続きます。
この日は時折ぱらぱらと雨が降るあいにくの天気で、これがアルパインだったら直ちに中止となるところですが、この低山歩きであればむしろ風情が増して雨も気になりません。
そうこうするうちにぽつぽつと桜の木が現れるようになり、梢の花や足元の花びらを愛でながら高度を上げていくと、やがて桜の木が数本固まった広場のような場所に出ました。このレポートのタイトルは便宜上「生藤山」としていますが、実はここが、今回のハイキングの目的地です。
手元の地図には「桜並木」と書いてありますが、さすがにそれは誇大広告という感じ。それでもベンチなどもしつらえられた雰囲気の良い場所で、我々以外には先行ハイカーがたった1人だけという恵まれた環境の中で、桜の花を飽かず眺めることができました。
広場から横へそれてすぐの場所には甘草水という湧き水があり、この日は水琴窟のような小さい水音をたてているだけでしたが、奥多摩や奥武蔵に広く見られる日本武尊伝説を引く湧き水だそうです。ここから引き続き尾根道を登りましたが、雨脚が強まったので雨合羽上下を着込んで、後は軍刀利神社への道を左へ分けてわずかに登ると、そこが笹尾根上のピーク=三国山でした。
三国山から東へ尾根を進めばすぐに生藤山。展望ゼロの山頂をさっさと通過して、さらに茅丸、連行峰とピークを拾いながらの縦走になります。
桜はあっという間に終わってしまったものの、あちこちにピンクのツツジがきれいな花をつけているのに癒されましたが、ところどころに残っている雪には驚かされました。これはいつ降った雪なのかな?
さらに足元をよく見ながら歩くと、スミレの仲間などに出会うこともできました。私はこのコースを何度も歩いていますが、それは長谷川恒男CUPで夜間に先を急ぐ歩き方で通過しているだけなので、こうしてのんびりと歩いてみるといろいろな発見があって楽しめます。
連行峰からはアップダウンのある尾根道が長く続きましたが、ところどころの巻き道は無視してすべて直登ラインをとりました。そして最後のピークである醍醐丸に到着したら、後は和田峠へ下るだけです。
醍醐丸からは南東へ向かう緩やかな道を徐々に高度を下げて、やがて車道に出てほんの少しの歩きで和田峠に下り立ちました。峠の売店は閉まっていましたが、桜の巨木が満開の花をつけており、ここで最後の花見を楽しんでから車道をてくてくと陣馬高原下へ下りました。
バス停目前で立ち寄ったのはこちら、いかにも「寄って行け」という構えの山下屋さん。こんにゃくをアテに地酒をいただき、トモミさんはとろろ汁、私は陣馬蕎麦。地元のいかり草と蓬を練り込んだ蕎麦はおいしく、穏やかで楽しかった山行の締めくくりを滋味豊かなものとしてくれました。