塾長の山行記録

八幡平〜岩手山

日程:1990/09/22-23

概要:茶臼口から茶臼岳経由で八幡平の三角点を踏み、裏岩手縦走路を南下して三ッ石山荘に泊。翌日岩手山登頂を果たした後、松川温泉に下る。

分類:東北 / 日本百名山

山頂:八幡平1,613m / 岩手山(薬師岳)2,040m

同行:Y氏 / K氏

ハイライトシーン

▲広い台地状の山上、八幡沼。坂上田村麻呂以来ということは、命名後1200年の歴史がここにあることになる。(1990/09/22撮影)
▲裏側から見た岩手山。表側の盛岡市から見上げる端正な姿とは異なり、屏風尾根(左)、鬼ヶ城尾根(右)を翼のように広げた姿は荒々しく感じられる。(1990/09/23撮影)

1990/09/22

△08:00 茶臼口 △08:35-45 茶臼岳 △09:10 黒谷池 △09:40-50 源太森 △10:25-30 八幡平 △10:50-11:15 八幡平レストハウス △11:50-55 畚岳 △12:30-40 諸檜岳 △13:40-55 険阻森 △14:20-30 大深山荘 △14:50 大深岳 △15:40 小畚岳 △16:20-35 三ッ石山 △16:55 三ッ石山荘

夜の東北自動車道をVWゴルフで飛ばし、東八幡平交通センターからタクシーを利用。頂上直下まで行かずに途中の茶臼口でタクシーを止める私に同行のK氏とY氏はやや怪訝な面もちですが、ここで既に標高は1300mを超えています。この辺りから歩き出さないと「登山」とは言えなくなるでしょう!

茶臼山荘から縦走路を少し左にはずれると、裏岩手縦走路の眺めが良い開けた茶臼岳のピークに出ました。眼下にはいくつかの池も配されています。さらに進んで樹海の中に突き出た安山岩の岩塊=源太森の上から、八幡平の広がりを眺め回しました。八幡沼の周りは草黄葉の泥炭湿原で、その中を木道が走ります。

展望台から火口湖である八幡沼や蟇沼を見下ろしてから八幡平の山頂へ。ここにもしっかりした展望台がありますが、オオシラビソの樹林に隠まれて展望は良くありません。三角測量のヤグラの前で証拠写真を撮り、早々に駐車場へ向かうことにしました。彼方には岩手山が見えていますが、一泊二日とは言えあそこまで行くことになるのか……。

縦走路に入って最初のピークは、平べったい八幡平を真横から眺める畚岳の円錐形の盛り上がり。と言っても縦走路からちょっと離れたところにあるので、楽をしてスルーしたい同行のY氏とピークを踏みたい私との間でジャンケンが行われ、私が勝ってピストンを決めました。山頂は恰好の展望台ですが遠くの岩手山は雲に覆われており、行く手には裏岩手の起伏の緩い尾根筋がどこまでも続いていました。その尾根を緩やかにアップダウンを繰り返しながら到着した険阻森は稜線の左が顕著な火口壁をなし、その下には火口湖の鏡沼が見えています。

険阻森からほぼ水平に進んで着いた大深山荘は、ストープ、屋内トイレ付の清潔な避難小屋。疲労してはいましたが、まだ14時すぎなので翌日の行程を考え、当初の予定通り三ッ石山荘を目指すことにしました。

大深岳から小畚岳までの間に200m下って140m登る鞍部があります。急登に息を荒くしながら小畚岳に到着。日は徐々に傾き、風が強くなってきました。

三ッ石山では、山名の由来となった頂上の大きな岩に登りました。紅葉は、この辺りでやっと五分盛りでした。

夕方近く、ようやく到着した三ッ石山荘は湿原の中のこれまた清潔な小屋。ハムステーキとシチューの夕食後、シュラフにもぐり込みましたが、小屋の中は20人程の人いきれで暑いくらいです。

1990/09/23

△06:20 三ッ石山荘 △06:45 大松倉山 △07:45-08:05 犬倉山 △08:45-55 姥倉分岐 △09:15-20 黒倉山 △11:05-20 不動平 △11:50-12:40 岩手山 △13:00-05 平笠不動 △13:50 お花畑分岐 △14:15-20 切通し △14:40-50 姥倉分岐 △16:30 松倉温泉

朝一番のひと頑張りで犬倉山まで上がると、稜線の南に雲海が広がりました。行く手には岩手山が黒々と横たわります。

この日は松川温泉に下ることにしているので、岩手山へは姥倉分岐からのピストンになります。そこで姥倉分岐の指導標の根本にザックをデポ。Y氏のザックに水等を詰めて、三人で交代に担ぎました。そして黒倉山まで登ると眼下に唐突に、屏風尾根と鬼ヶ城とに挟まれた大地獄が出現しました。いかにも火山らしいダイナミックな地形に驚きながら、ここから鬼ヶ城の起伏の多い岩稜を縦走します。

鬼ヶ城を渡り終えて山体に達する地点にある明るく開けた平地が不動平。休憩舎とたくさんのベンチがしつらえてありました。目の前に黒くザレた岩手山が立ち上がり、登山者が蟻のように列をなして登っており、その後について稜線に達すると、内輪山の中に中央火口丘がこんもりと盛り上がり、周囲を強風にあおられたガスが渦巻いていました。

お鉢の一角にある岩手山頂に着くと同時に見事に晴れ渡り、雲の上の爽快な高度感を楽しみました。家族連れや外国人パーティーが賑やかに歓声を上げている中でゆったり昼食をとってから、下山を開始しました。

お花畑分岐から見上げる岩手山も、鍋を伏せたような緩やかな山容とそれを囲む左右の岩壁のコントラストが不思議です。姥倉分岐でザックを回収し、岩手山の雄姿に別れを告げました。