東京都山岳連盟冬山講座(谷川岳)
日程:1990/01/20-21
概要:雪の西黒尾根森林限界までピストン。途中雪洞に泊まる。東京都山岳連盟主催の冬山講座の実技第3回(千代コーチ)。テーマは「ラッセル技術の習得(わかんの着脱、歩行)、雪洞構築、雪洞生活の体験」。
山頂:---
同行:東京都山岳連盟
1990/01/20
△07:35 土合駅 → △08:00 ロープウェイ駅 → △09:30-40 鉄塔 → △11:25 1150m地点雪洞
- 下り線ホームから462+24段の階段を10分ほど登り、1階の待合室でステーション・ビバーク。朝食後、雪の降りしきる中を出発しました。
- ロープウェイ駅を過ぎ10分の地点から斜面に取りつきわかんを装着してラッセル開始。例年に比べると雪は少ないとのことですが、それでも急坂では何度も雪をかき落とし、膝で押し固めても足場が崩れました。
- 最後の崖を乗越すと鉄塔に着きました。ここからは尾根通しになり、樹林も疎らになります。冬山らしい吹雪の中を高度を上げました。
- 雪洞構築に絶好の崖に到着。7人が泊まるための四畳半ほどの面積の雪洞を掘るのにしっかり締まった雪と格闘して3時間半もかかって、雪洞掘りにこれほど本格的な労力と時間と道具を要することに驚きました。
- 16時から宴会を開始。しゃぶしゃぶ・うどんすきで満腹になると、ラッセルと雪洞掘りの疲労から眠くなり、ロウソクを灯したまま早目に就寝しました。ホカロンとお湯入り水筒を抱いて意外に暖かく眠れました。
1990/01/21
△08:15 1150m地点・雪洞 → △10:00-20 1450m地点 → △11:25-40 1150m地点 → △12:10-15 鉄塔 → △12:40 ロープウェイ駅
- 目覚めてみると天井がやや下がっている上、昨日はかがんで入れた入口が這わなけれぱ出入りできなくなっていました。
- 空は1月にはめったに遭遇できない快晴で、谷川岳から一ノ倉岳に続く稜線やマチガ沢の岩壁が大迫力でした。アイゼンを履いて再び急坂に挑みましたが、背後には純白の燧ヶ岳、至仏山、武尊山が並び、天神平スキー場ではスキーヤーが気持ちよさそうに新雪にシュプールを描いている姿も見えました。
- 森林限界で小休止をとりましたが、上部の雪の状態が良くないらしく、先行していた講師陣の判断で1450m地点から引き返すことになりました。
- 昨夜の宿泊地点に戻って休憩中に、他のパーティーの雪洞の出来ばえを視察して回りました。早く構築を開始していたパーティーはしっかりトイレ用の雪洞も掘ってあり、男子小用とその他用を別に作っている班もあって感心しました。
- 登山口へと下ってみると昨日ラッセルした斜面が驚くほど急坂であることに初めて気付き、登りと下りとで斜度の感じ方がこれほど違うものかと驚きました。