天狗岳〜硫黄岳

概要:桜平から夏沢峠に上がり、箕冠山、根石岳を越えて天狗岳の山頂を踏んでから根石岳山荘に戻って泊。翌日、夏沢峠を経由して硫黄岳に達し、美濃戸口へ下山。

日程:2020/02/01-02

分類:八ヶ岳

山頂:根石岳2,603m / 東天狗岳2,640m / 硫黄岳2,760m

同行:トモミさん / らんらん

ハイライトシーン

箕冠山の一角から見通した東西天狗岳とその手前の根石岳。(2020/02/01撮影)
東天狗岳の山頂から南に見える硫黄岳と、その向こうの赤岳・阿弥陀岳。(2020/02/01撮影)

夏冬恒例のトモミさん強化合宿(?)。昨冬は乗鞍岳、その前の冬は高見石〜天狗岳でしたが、今年は根石岳山荘をベースに天狗岳と硫黄岳を登ることになりました。同行は四人娘の一人、らんらんです。

2020/02/01

■10:25 桜平 ■10:45-11:05 夏沢鉱泉 ■12:05-25 オーレン小屋 ■12:50-55 夏沢峠 ■13:35 箕冠山 ■13:50 根石岳 ■14:30-45 東天狗岳 ■15:20 根石岳 ■15:25 根石岳山荘

根石岳山荘の宿泊者には、夏沢鉱泉から迎えの車が茅野駅まで来てくれるサービスがあります。事前の手配はトモミさんが全部してくれていて、新宿駅7時発のあずさで着いた茅野駅には三台の車が待ってくれていました。

途中でチェーンを装着しながら桜平まで入った迎えの車は、さらに荷物だけを夏沢鉱泉に運んでくれて、我々はチェーンスパイクとストックだけの軽装で雪の車道を夏沢鉱泉に入ります。ここで軽く行動食を口にしてから、ザックを背負い引き続きチェーンスパイクのままで登山道を進みました。

それにしても今日はいい天気。深いブルーの空に白い雪で装飾された木々が映えます。よく踏み固められた登山道をのんびり1時間ほど登るとそこはオーレン小屋ですが、こちらは冬季休業中。ただし屋外の仮設トイレが使用可能でした。一応ここからはアイゼンを装着し、手にする道具もピッケルに切り替えたのですが、その後も相変わらず柔らかい雪が続きましたから、ストックにチェーンスパイクのままでよかったようです。

オーレン小屋からは箕冠山へ直接登るルートをとる予定でしたが、登っているうちに硫黄岳が近づきだし、太陽の位置で方角を測るとどうも南に寄り過ぎているようだ……と思う間もなく夏沢峠に着いてしまいました。どうやらオーレン小屋の建物を離れた直後にあるはずの分岐を見落としたようです。とは言っても大したタイムロスにはなっていないので、踵を返して樹林に覆われた箕冠山を目指しました。

雪に覆われた樹林の中を歩くことしばしで展望のない箕冠山の山頂に到着し、そこから北に少し下るとまったく唐突に樹林がなくなって見通しのきく緩やかな鞍部となります。今宵泊まる根石岳山荘はその鞍部の西側の斜面にへばりつくように建っていますが、まだ時間にゆとりがあるのでチェックインは後回しにしてそのまま天狗岳を目指すことにしました。

わずかな登り返しで、ちょっとした展望台となる根石岳のてっぺんに着きました。ここからは目の前に天狗岳の二つのピークが並び、その左手には諏訪湖がはっきり見え、一方北アルプスの山々は半ば雲に隠れていましたが、それでも槍ヶ岳の位置を特定することはできました。

根石岳山頂から天狗岳方面への下りはちょっとした急傾斜で、まともな冬山経験がほとんどない(昨冬の乗鞍岳くらい?)らんらんはつい及び腰になってしまいます。やはり下りが苦手な私は内心「その気持ち、よくわかるぞ」と思いつつ、腰を高く保ち膝を柔らかく使ってリズミカルに下るようにとアドバイスしながららんらんをフォロー。どうにか無事に本沢温泉への分岐点を過ぎ、天狗岳への登りにかかりました。

東天狗岳の山頂からも、360度のすばらしい展望を楽しむことができました。おおむね微風ではありますが、さすがにそう長居していられる気温でもありません。ひとしきり写真を撮った後にひと口お湯を飲んでから、元来た道を戻りました。

東天狗岳からの下りを慎重にこなし、本沢温泉への分岐点、さらに根石岳の登りと順調にアイゼンを進めます。

硫黄岳の爆裂火口と、その向こうの赤岳や阿弥陀岳を眺めながら根石岳からの緩やかな斜面を下り、登山道を右に90度折れて根石岳山荘に入りました。ここに泊まるのは私も初めてです。

二棟からなる根石岳山荘は一泊11,500円のところ、モンベルカードかjROの会員カードがあれば500円引き。おいしい夕食にはデザートとしてコーヒーゼリーもついていました。就寝は20時と早い時刻で、トモミさんはその前に星空を見に行ったようでしたが、私は日頃の寝不足もあってその前から爆睡……。

2020/02/02

■07:35 根石岳山荘 ■07:45 箕冠山 ■08:10 夏沢峠 ■09:10-30 硫黄岳 ■10:35-11:00 赤岳鉱泉 ■12:10 美濃戸 ■12:50 美濃戸口

暖かい布団にくるまって一晩中快眠を貪っていましたが、5時半に照明がつきました。あと何時間でも眠っていられそうですが、もちろんそういうわけにはいきません。

6時からの朝食時、らんらんは頭痛がすると言って食欲がなくほとんど残してしまいましたが、食器を片付けてからサンダルのままで外に出て朝焼けを眺めつつ冷気に当たり、さらにトモミさんからバファリンをもらうと調子が戻ってきたようです。

そんなこんなで少し遅めの7時半過ぎに出発。箕冠山を越えて夏沢峠まではほんの少しの歩きです。見上げる硫黄岳の山頂付近には雪煙が上がっていて、少々風が出ている気配。その代わり昨日は多少出ていた雲がこの日はすべて取り払われ、これ以上ない快晴となっています。

しっかり雪のついた斜面に明瞭に刻まれた踏み跡を辿り、長〜く発達したエビのしっぽを横目に見ながら一歩一歩着実に高さを上げて、さしたる苦労もなく硫黄岳の山頂に到着しました。

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ここからは目の前に南八ヶ岳の名だたるピークたちが指呼の間で、さらに西には南アルプス・中央アルプス・御嶽・乗鞍岳・穂高から後立山までのスカイラインが見事に連なっています。しかも、夏沢峠から見上げた印象とは裏腹に山頂はほぼ無風で、むしろぽかぽかとした暖かさを感じるほど。

とても「厳冬期」とは思えないほど過ごしやすい硫黄岳の山頂に20分ほども滞在してから、赤岳鉱泉へ下ります。その後、小休止の後に美濃戸口へ下山し、「J&N」でおいしいランチをいただいてから帰京の途につきました。


こんな具合に恵まれ過ぎの気象条件の中で、この冬のトモミさん強化合宿も無事に終了しました。もともと今回の行程はトモミさんからの提案で、これを聞いたとき「トモミさんには簡単過ぎるのでは?」と思っていたのですが、案の定、トモミさんの安定したアイゼンワークを見ればその予測は間違っていなかったようです。よって、次回はもう少しハードルを上げてステップアップを目指すのが良さそうですね。