塾長の山行記録

塾長の山行記録

私=juqchoの登山の記録集。基本は癒し系バリエーション、四季を通じて。

広沢寺弁天岩

日程:2005/07/09

概要:岩登りのゲレンデ・広沢寺弁天岩で人工登攀のトレーニング。

山頂:---

同行:Sakurai氏 / ひろた氏

山行寸描

▲ナバロンの右を登るひろた氏。初めてのアブミ。(2005/07/09撮影)
▲大ハングをリードするSakurai氏。スタートから「ビレイ解除!」まで22分は立派。(2005/07/09撮影)

2005/07/09

△09:30-16:00 広沢寺弁天岩

Sakurai氏とひろた氏とともに広沢寺で人工登攀の練習。今日は雨模様で岩はぐっしょり濡れており、そのせいかいつもなら何本もロープがスダレ状に垂れているはずの弁天岩も他に2パーティー程しかいません。そんな中、渋滞につかまって到着が遅れたひろた氏に携帯電話で岩場への行き方を伝えてから、Sakurai氏と私とでまずはナバロンの右を登り、TRを張りました。そうこうしているうちにひろた氏も到着。Sakurai氏のアブミ操作を見てもらってから、ひろた氏にもナバロンの右に挑んでもらったところ、苦労しながらも無事突破。さすがの運動神経です。

ついでナバロンの左をTRで順番に登りましたが、こちらの方がひろた氏的には難しかったようです。初めてのアブミ操作で巻き込みの姿勢がきちんと作れていないので、本来なら届くはずの次のボルトになかなか届きません。また甘いリップを越えて上のフェースに出るところでもアブミの2段目に立ち上がることが難しく、試行錯誤しているうちに体力を消耗してしまいます。それでもなんとか上へ抜けて、降りてきてからもう一度トライ。回収のために登った私が懸垂下降で降りたロープにアッセンダーを使ってノービレイで登りましたが、今度は何かをつかんだらしく(?)、先ほどなかなか届かなかったボルトにも気合でアブミが届くようになっていました。

昼食休憩の後、大ハングの下へロープづたいに登ってまずはSakurai氏のリードですが、これが素晴らしいものでした。例の遠いストッパーにも長身を見事に伸ばしてアブミを届かせ、その先も最小限のレストで淀みなく抜けていって、スタートから「ビレイ解除!」まで22分。完全に脱帽です。フォローした私は途中で力尽きてレストを繰り返し、へろへろになってなんとか27分。セカンドがリードに負けるとは……。

最後にもう一度ナバロンの左へ戻って、ひろた氏がリードに挑みました。ところがさすがのひろた氏も既に体力の限界に達していたようで、せっかく3本目までアブミをかけたのにずるずると落ちてしまい、しかも2本目のボルトにかけていたストッパーでのランナーが外れて約1mの高さからグラウンドフォール!幸いぬるぬるの斜面に尻から落ちたためそのまま滑り落ち、ビレイしていたSakurai氏が落ちてきたひろた氏を正面から抱き止めてくれたおかげで怪我もなく事なきを得ました。

この後回収のために私がリードで登り、ついでにセルフレスキューの手本を見せて、素早く立ち直ったひろた氏もセルフレスキューの練習をして終了。ちょうど雨がぱらつきはじめたところで、他のパーティーも一斉に引き上げ始めたところでした。お疲れさまでした。

ところでこの日、我々が練習を始めたばかりの頃に2人組の男性が岩場を巡回して、塩化カルシウムの白い粉をあたりにばらまいていきました。これは何かと言えばヒル対策。「宮ヶ瀬にダムができてから、このへんにもヒルが出るようになってねー」とおっしゃっていましたが、その因果関係はよくわからないながらも、こうして対策して下さるのは大変ありがたいことです。しかしそのご厚意もむなしく、練習が終わってみれば3人とも足首からすねにかけてヒルに喰われ、流血の惨事……。夏の広沢寺はもう嫌だ!