広沢寺弁天岩

日程:2002/07/21

概要:岩登りのゲレンデ・広沢寺弁天岩で人工登攀の練習。

山頂:---

同行:黒澤敏弘ガイド

山行寸描

▲かんかん照りの広沢寺弁天岩。岩が焼けて指先が熱いくらい。(2001/07/21撮影)

2002/07/21

△10:00-14:00 広沢寺弁天岩

先週に続いて今日も広沢寺で練習……なのですが、前日、会社のクライミング同好会の連中が我が家に大挙(♂6♀4:全員私より一回り以上若い)遊びにやってきて、古今東西ゲームだのピンポンパンゲームだの牛たんゲームだのの罰ゲームはビール一気とかいうのに巻き込まれて肝臓的には絶不調。その上に弁天岩はかんかん照りの日射しの下で灼き尽されており、反射熱だけでくらくらと気が遠くなりそうです。

そうした中で最初の課題は、IV+3本(各40m)をオールセカンドで80分以内に登り降りするというもの。クラックルート→一般中央ルート→クラックルートと必死に登りましたが、こういうときに限って下でロープが絡まったり壁の途中で上からよそのパーティーのロープが降ってきたり、はてはランナーを回収し忘れて地上20mで右手1本でホールドにぶら下がりながら自分の身体より下にあるクイックドローを外したりとアクシデント盛り沢山です。岩は目玉焼きができそうなくらいに熱く、懸垂下降すればエイト環が摩擦で高温を発し、灼熱地獄とはこのことではなかろうかと思えるくらい。そんな中で3本目を登る直前の黒澤ガイドの「これで80分を切れなかったら、罰としてもう1本登りましょう」との御託宣にはもう泣くありません。これは『猫の森』ではなく『虎の穴』ではないか?しかし先週と違って岩が乾いているのでクライミングシューズのフリクションがよく利くのが幸いし、3本目を下ってロープを巻き終わったところで75分。とりあえず第一課題はなんとかクリアしました。

500ccのペットボトル1本をただちに空にし、その後にエスプレッソをいただいてしばしまったりの休憩後は人工登攀の練習です。左の前傾ハング帯の課題で、前回は最後に5分45秒までいったタイムをどこまで短縮できるかがポイントですが、1本目は惜しくも5分をわずかにオーバー。しかし難しいリップ部での最上段巻き込みをこなし、途中のギアを回収しながらでこのタイムなので次に期待が持てそう。案の定、2本目は3分6秒まで一気に2分も時間を短縮できました。すると黒澤ガイドの知人の方が横で見ていてすかさず「完璧」とおだててくれ、黒澤ガイドも「ウチのお客さんでここまで来たのはいない」と巧みな営業トークを使うので、こちらもつい有頂天になってしまいました。

この後「ナバロン」の右側で宙吊りからのセルフレスキューの復習(まるまる1年ぶりですが不思議と身体が覚えているものです)をしてから、もう一度左側の前傾壁でアブミを使いました。さすがにバテて3分20秒強かかってしまいましたが、それでもコンスタントに5分を切れるようになりました。それに最上段巻き込みがある程度スムーズにできるようになってきたのが自分としては収穫で、これでもう少し楽に膝を開けるようになったらさらにスピードアップできそうです。ちなみに私はあぐらをかくのも苦手なくらい股関節が固く、足を真横に開くのはけっこうきついのです(実際、この練習の翌日は股関節が痛くて歩き方がおかしくなってしまいました)。

練習を終えて下の沢で顔を洗い、もう1杯のエスプレッソを優雅にいただきながら「ぐびぐびプハー!というのもいいけど、こういうのもいいですね」と話したところ、黒澤ガイド曰く「いや……やっぱりぐびぐびプハー!の方がいいでしょう」。