小仏城山〜高尾山

#1016 - 陣馬散歩

日程:2026/09/13

概要:相模湖駅から千木良登山口を経て小仏城山に登り、高尾山まで歩いて1号路を高尾山口へ下山。

◎PCやタブレットなど、より広角の画面で見ると、GPSログに基づく山行の軌跡がこの位置に表示されます。

◎GPSログのダウンロードは「ヤマレコ」から(要ログイン)。

山頂:小仏城山 670m / 高尾山 599m

同行:---

今年の8〜9月は本当に天気に恵まれない。先月中旬は剱岳でアルパインの予定だったのに現地の天気が崩れたために高尾山になったし、この週末も皇海山周辺で昨年から温めていた企画があったのに雨天予報のため早々に中止(当日になってみれば行って行けないことはなかったかも……)。かくして脚力維持のために仕方なく、ホームグラウンドである陣馬〜高尾界隈を歩くことにしました。

2026/09/13

△08:40 相模湖駅 → △09:35 千木良登山口 → △10:40-11:00 小仏城山 → △11:35 高尾山 → △12:30 高尾山口

今回選んだコースは、相模湖駅を起点に千木良登山口から小仏城山へ登るルート。こちら側から小仏城山に登るのは2023年1月のTTT(丹沢 to 高尾)以来のことです。

相模湖駅前からしばらく車道を辿り、相模湖大橋を渡って相模ダムをしばし見物。神奈川県の主要ダムとしては津久井湖を生んだ城山ダム(1965年完成)や丹沢湖を生んだ三保ダム(1978年完成)、宮ヶ瀬湖を生んだ宮ヶ瀬ダム(2000年完成)が思い浮かびますが、この相模ダムはそれらよりずっと古く1941年着工1947年完成で、治水や上水道に加え軍需産業が集中する京浜工業地帯への工業用水と電力の供給も目的としたため、ダムの完成によって水没することになる住民の反対運動に対しては軍が圧力をかけたほか、半島・大陸からの徴用工も投入して工事を急がせたということです。こうした歴史を持つ相模ダムを横目にしばらく歩いて相模川を弁天橋で再び渡ると、眼下の水面は茶色く濁っており、同じタイミングでここにやってきた釣り人が「こりゃだめだー」と嘆いていました。ちなみにこの弁天橋は、もともと相模湖完成後に地元部落の人たちが共有林を売却した資金で架けた有料橋で、数十年の後に神奈川県に移管して無償化されたという経緯が橋を渡ったところにある石碑に記されていました。

弁天橋を渡って上述の石碑を読んだのち、後ろを見ると細い尾根の上に階段があって辨才天の社に続いています。この弁天様は説明書きによれば「出世の神様」なのだそうで、私は目下のところ出世を必要とする境遇にはないのですが、これも何かの縁だと思い立ち寄ってお賽銭を納めました。

相模川が掘り下げた崖につけられた道を登って千木良の里に出ると、そこにあるのは牛鞍神社です。その拝殿の奥には覆屋があり、その中に本殿がすっぽり納まっていて、拝殿前に立てられていた解説によればこれには宝暦5年(1755)建立の棟札が残り相模原市指定有形文化財とされているのだそう。ところで、上記のとおりこの道を歩くのは初めてではないのにさっきから初めて見るものばかりといった口ぶりで記していますが、それはTTTのときにこのあたりを通過したのは夜中になっていたからです。

里の景色には秋の気配。たわわに実った稲穂、色づき始めた柿の実、コスモスの花。そしてこれらを愛でながら歩みを進めて、ようやく登山道に入りました。

小仏城山へと登る道の途中には、山神社殿や何体かのお地蔵さんがあり、この道もまた長い歴史の中で歩き続けられてきたことを物語っています。

なぜか一叢だけ咲いていた彼岸花を横目に登り続けると、植林の中の道はやがて霧に覆われるようになりました。

かくして小仏城山に到着。このようにすっきりしない天気ではありますが、大勢の登山客が茶屋の前で休憩中でした。そしてその頭上の木々の葉の中には、早くも色づき始めているものもありました。

小休止をとってなめこ汁(350円也)をいただいて、まったく展望がない山頂広場を後にして高尾山に向かいます。ここから先は通い慣れた道なので特記事項もないだろうと思っていたのですが……。

もみじ台の北斜面の巻き道に入ったところで何人かがかたまって花の写真を撮っていたので「それはなんですか?」と訊ねたところ「キバナアキギリ」との答。そうか、もう秋の花が見られるのかと思いつつ歩いて行くと、ヤマホトトギスやシモバシラ、イヌショウマといったそれぞれ個性のある花々がひっそりと咲いていて、それらを見つけるたびに写真を撮っていたのでこの区間で思わぬ時間がかかりました。

高尾山頂も小仏城山と同様にそこそこの賑わいです。ここからは静かさを求めるなら6号路を下ってもいいのですが、今日はまっとうに(?)1号路から下ることにしました。

薬王院にはいくつかのお賽銭ポイントがありますが、今年は富士山に大沢右岸から登る計画を持ちながらこれまた都合と天気との折り合いがつかず実現できずにいるうちに閉山期を迎えてしまったので、来年こそはという思いをこめて富士浅間社にお参りしました。なお、浄心門と蛸杉の間にはそのときどきの季節に応じた内容のショーケースが設置されて登山者の目を楽しませていますが、今日のそれはお月見ルックらしいウサギたちでした。このように今回の山旅では、随所で秋の訪れを実感することになりました。

そして霞台まで降りてくると下界を見下ろすことができ、この眺めを得られたことに満足して1号路を高尾山口へと下りました。