高尾山(1-6号路+稲荷山コース)

日程:2026/02/15

概要:高尾山口から高尾山頂まで、高尾山自然研究路の各コースと稲荷山コースをつなげて登る。具体的には、病院道を登って霞台に上がり、わずかに1号路を歩いてから浄心門の手前で2号路に入ってこれを一周。その後1号路を女坂から登り、薬王院の山門をくぐったら本堂に向かわずに直進してトラバース道を進む。3号路・5号路を短く経由して1号路をまたぎ4号路に入り、これを下り方向に歩き浄心門前で1号路をまたいで3号路に下り、3号路を歩いて5号路に入ってこれを一周したら6号路を下る。最後に1号路を男坂から山頂まで登り返して、稲荷山コースを下る。

◎PCやタブレットなど、より広角の画面で見ると、GPSログに基づく山行の軌跡がこの位置に表示されます。

◎GPSログのダウンロードは「ヤマレコ」から(要ログイン)。

山頂:高尾山 599m

同行:---

2月2日2月6日に高尾山口を起点にして各コースをつなげて登る山行を試みましたが、できあがった軌跡を眺めてみると高尾山自然研究路の1-6号路全区間と稲荷山コースとをうまく組み込めていないことに不満が残っていました。ところが、きっと誰かが同じようなことを考えているだろうと遅まきながらに検索してみたところ、kokomoriさんという方の今年1月4日の記録がヒット。一筆書きにならず複数回歩く区間(以下「重複区間」と呼ぶことにします)を完全に排除することはできないものの、1号路の男坂と女坂を使い分けたり薬王院の下のトラバース道を使ったりと豊かなアイデアを駆使して完成度の高いルート設計になっていました。すばらしい!

そこでkokomoriさんに「お手本にさせていただきます」と一言ことわった上で、歩行区間の順番を自分なりに変更して歩いたのがこの山行です。さすがに歩行距離・累積標高差がちょっと大きいのと週末で人出が多いことが予想されたので、今回はランを伴わずにじっくり歩くスタイルとし、高尾山の豊かな自然と一体化することを心掛けました。

2026/02/15

△08:45 高尾山口 → △13:35 高尾山 → △14:20 高尾山口

実はこの山行は2月16日(月)、つまり登山者が少ない平日に行う予定だったのですが、土曜日の夜、就寝前にX/Twitterをチェックしていたところ、高尾ビジターセンターからのポストとそこからリンクされていた「お知らせ」によって伐採作業のため山頂周辺が通行止めになることを知りました。おっと、危ない!あやうく山頂を目の前にして呆然と立ち尽くすところでしたが、これも飯綱大権現様のお導き。急遽予定を前倒しして今日(日)、高尾山に向かうことにしました。

これはいつもの光景ですが、今回は右の1号路ではなく左奥へ進みます。それにしてもいい天気で、今日は気温がぐっと上がるという予報です。

6号路を左に見送ってそのまま進むと東京高尾病院があるので、この道は「病院道」「病院裏コース」などと呼ばれています。ちなみに病院のサイトを見てみるとアルコール依存症専門病棟(中略)がありますとのこと。さまざまな事情を抱えた患者さんたちがここで依存からの脱却に取り組んでいるのだと思いますが、自分はなるべくお世話にならないように気をつけなくては。

石仏広場の仏様たちにご挨拶をしてから、急坂をひと登りして霞台へ上がります。

1号路を少し進んで浄心門の手前から右へ降り、2号路北区間を半周。霞台に戻って今度は2号路南区間へ入ります。この霞台から2号路と病院道・琵琶滝道との分岐までの短い区間が、この日のルートでは最初の重複区間(以下〔※〕で示します)になります。

植物同士は競争をしていると共に助け合いもしている、このため林が切られたり山火事に会うとなかなか元に戻らない、という説明。このところ山火事のニュースが目立ちましたが、これもまた気をつけたいところです。

2号路周回を終えて浄心門に戻ってきました。ここで浄心門をくぐるのではなく右にひっそりと見えている階段を登るのが自分なりの工夫です。

階段を登った先にあるのは大きな広場、そしてその向こうにあるのは「林野庁殉職者慰霊碑」(昭和37年建立)です。心の中で手を合わせてこれを回り込むと、降りたところが女坂の入口になっていて、これにより浄心門から男坂・女坂分岐までの間を重複区間にせずにすみました。

女坂を登った先にある権現茶屋のごま団子は私の好物ですが、どうせもう一度この前を通ることになるので「あとでね」とつぶやいてスルー。薬王院の山門(四天王門)をくぐります。

ここがkokomoriさんの記録に学んだポイント。1号路は右の階段を登り仁王門をくぐって、大本堂・飯綱権現社・奥ノ院を経て山頂へ向かっていますが、ここでは右に曲がらず直進します。

すると大本坊の脇に水平の道が続いていて、これをトラバースしていくと3号路に接続するというわけです。確かに過去2回の山行で3号路を下るときに、分岐から前方に続いているトラバース道の存在が気になってはいたのですが、このように一筆書きの手段として使うという発想はありませんでした。

下から上がってきた3号路と合流し、さらに5号路にぶつかってこれを右へ上がればWCポイント。ここで1号路をまたぎ越して4号路に入ります。

私の中では4号路はマイナーなコースという位置付けだったのですが、この日は意外にもずいぶん大勢のハイカーが歩いていました。また、こちらは北斜面になるのでちょうど1週間前の日曜日に降った雪が残っていないかという懸念もあったのですが、わずかに道が湿っているところがあるくらいで、雪はまったく残っていませんでした。

浄心門の前を通過してハイカーがひっきりなしに行き来している1号路を再びまたぎ、3号路へ〔※〕。

3号路の途中にあった解説によれば、南面の3号路は平地と同じ暖温帯で、冬になっても葉を落とさない常緑樹が多い森です。暖かい地域に多いカシ類が目立ちます、これに対して北面の4号路は冷温帯で、冬に葉を落とす落葉樹が多い森です。寒い地域に多いブナなどの木が見られますということでした。勉強になります。

確かにこの日の3号路はところどころに日が差しこんでいて明るく、アオキの赤い実が見られるところもありました。しかしのほほんと歩いていると最後に厳しい登りが待っているので、この3号路は油断がなりません(過去2回は逆の下り方向で歩いていました)。

頑張って3号路の急坂を登り切ったところで先ほど薬王院から水平に歩いた道と合流し、ここから短い平坦な区間〔※〕を歩くと5号路・6号路との接点に達します。このあたりは地図を見てもなかなか理解しがたいところですが、分岐点にある「山頂周辺コース案内」が山頂の周囲に円を描く5号路とそこから分かれていく各コースの関係を模式図的に説明してくれていて、たいへん親切です。

さて、ここから5号路周回だと一歩踏み出したところで足元を見ると、ピンクのとげとげした植物が目に入りました。ちょうど居合わせた登山者がアプリで調べてくれたところでは、これはコウヤボウキ(高野箒)の冠毛であろうということでしたが、真言宗ゆかりの高尾山にふさわしい名前のこの花(花期は9-10月)を見たのはこれが初めてです。

5号路をぐるっと回って1号路をまたぎ越し、先ほどの3・5・6号路分岐点まで下って〔※〕そのまま直進すれば6号路です。

6号路も驚くほどたくさんのハイカーが登ってきていて、山道から沢へ降りるところではすれ違いのためにずいぶん待つことになりましたが、これをやり過ごせばあとはスムーズに高度を下げることができて、やがて琵琶滝の前を通過しました。御嶽山では滝行をしたことがありますが、今年の夏はこちらで滝に打たれてみようかな。

6号路と病院道との合流点からは舗装路〔※〕となり、稲荷山コース入口を横目に見て清滝駅前の広場に入ります。実は、この稲荷山コース入口から広場までの間は今回のコースどりでは3回(病院道へのアプローチ・6号路の下り・稲荷山コース下降後)歩くことになり、もしここで稲荷山コースを登りに使い山頂から1号路を下ればそれが2回ですむことはわかっていたのですが、やはり1号路=参道は登りで使いたかったので、ここは一筆書きのこだわりから外すことにしました。

最後に残ったのはオーソドックスな1号路の登りと稲荷山コースの下りです。まずは1号路のだらだらと登りが続く舗装路ですが、さすがに太腿に疲労が蓄積している感じ。気温もはっきりと上がってきたので途中で長袖Tシャツ一枚の姿になって足を進め、やっと平坦になった霞台から浄心門まで〔※〕を心穏やかに歩いて、この日初めて浄心門をくぐりました。

男坂の108段の階段を気合いで登って、権現茶屋で待望のごま団子。後で気がついたことですが、この日の山行の中で1分間以上足を止めたのは、この団子タイムの3分間だけでした。

前回と同じく、今回も薬王院の御賽銭ポイントではもれなく財布の口を開きます。もともとこうして高尾山を頻繁に歩いているのも、昨秋から続く頸肩腕症候群のために生じたブランク開けのリハビリのため(と言ってもまだ完治してはいないのですが)ですから、仏様や神様には「早くクライミングに復帰できますように」と心を込めて祈願しました。

山頂に到着したのは、高尾山口駅前から歩き始めてから5時間弱がたった時刻です。普通であれば1時間あまりで登れる山ですから、ずいぶんと回り道をしたものです(笑)。気温の高さを反映して遠くが霞んでおり、富士山は見えるか見えないかのぼんやりした姿をしていましたが、その手前の丹沢の山々(特に大室山)のシルエットは薄いながらもしっかり見えていました。

下山は2月2日と同じく稲荷山コース。そのときはずいぶん長く感じた下り道も、慣れのおかげかさほどの苦行とは思えず、気持ちよく高度を下げることができました。

かくして稲荷山コース入口に下りつき、ここから高尾山口駅まで〔※〕観光客の間を縫うように歩いて、駅前広場に着いたところでGPSログの記録を終了しました。


前2回の高尾山行ではそれぞれ「FuMotoYA」「高橋家」で打上げをしましたが、今回のゴールは「高尾山温泉 極楽湯」とするつもりでした。しかし「極楽湯」の入口を見てからふと左後ろを振り返ると、そこにはなぜか(?)「FuMotoYA」に通じる階段が……。

結局こうなってしまいました(←誘惑に弱いタイプ)。

最後に、あらためて各コースのあらましを示しておきます。

▲高尾山コースマップ。(高尾登山鉄道の公式サイトから引用)
高尾山の登山コース
コース名 テーマ 距離
1号路 表参道コース 高尾山の自然と歴史 3.8km
2号路 霞台ループコース 高尾山の森林 0.9km
3号路 かつら林コース 高尾山の植物 2.4km
4号路 吊り橋コース 森と動物 1.5km
5号路 山頂ループコース 人と自然 0.9km
6号路 琵琶滝コース 森と水 3.3km
稲荷山コース 尾根道 四季折々 3.1km

これらをつないだ軌跡は下の図のとおりで、これを見れば2ないし3回歩いた重複箇所がごく限られた区間になっており、ほぼ「一筆書き」と言えることがわかります。

なお、kokomoriさんは最初に6号路を登り山頂に達してから1号路を下り、稲荷山コースで登り返して2-5号路を巡った上で最後に病院道を下っています。一方、私はなんとなくラストに王道の1号路を使って登頂してから稲荷山コースを下りたかった(←おいしいものを最後に残しておくタイプ)ので、オリジナルとは歩く順番や向きが異なっていますが、それでも仕上がりの軌跡はほぼ一致しています。というわけで、このように満足度の高いルートプランを共有してくださったkokomoriさんにあらためて御礼を申し上げたいと思います。

また、高尾山にはリハビリのために通っていると書きましたが、高尾山はこの高尾山自然研究路や稲荷山コースだけでなくまだ見ぬ登山道が各方面から上がっていますし、引き続き桜、新緑、そしてさまざまな花といった楽しみも待っていますから、これからも折々にこの山に足を運ぶつもりです。