小川山の岩場

日程:2025/05/03-05

概要:小川山の岩場でショートルートとボルダリング。キャンプ主体でのんびり遊ぶ。

山頂:---

同行:MIHOさん / kusutto氏 / 相模太郎氏 / ヒミカさん

2025/05/03

△10:45- 廻り目平

ゴールデンウイークは廻り目平でゆったり過ごすことに。まずはMIHOさん・kusutto氏・私の3人で現地入りし、かろうじて空いていた駐車スペースに車を入れました。

駐車場からほど近い場所にテントを設営し、薪を集めてきて準備万端。おもむろに岩場を目指します。

最初に向かった西股沢上流の「フェニックスの大岩」は大勢の先客で賑わっていたので翌日以降に回し、八幡沢左岸に転進して「トムといっしょ」(5.10a)を登ることにしました。このルートはこれまでにも何度か登っており、特に難しさを感じてはいなかったのですが、久しぶりに取り付いてみたらキーホールドの位置もムーブも忘れていてまぁ登れない。最終的にはなんとか登れてトップロープを張ることができたのですが、MIHOさんとkusutto氏には恥ずかしいところを見せてしまいました(汗)。

しかし、今回の主目的はあくまでキャンプです(強弁)。テントに戻ってMIHOさん特製のハンバーグをメインにあれやこれやをシェアし合ううちに夜の帷が落ちていい感じの焚火宴会になりましたが、気がつけばスパークリングワイン1本と日本酒(四合瓶)2本が空いており、ふらふらになって就寝しました。

2025/05/04

△終日 廻り目平

当初の予定ではこの日はマルチピッチの「春のもどり雪」を登ることにしていましたが、昨夜合流するはずだった相模太郎氏とヒミカさんがまだ到着していないので、とりあえず昨日取り付けなかった「フェニックスの大岩」に向かうことにしました。

早起きは三文の徳とはよく言ったもので、今日は我々が一番乗り(8時到着)です。

この見栄えのする岩は中央の大凹角が5.6と易しく、その左右に5.7〜5.8程度のラインが複数あってファンクライムにはうってつけ。かつて遊んだシャモニーのガイアンの岩場でのファミリークライミングの気軽さを思い出させます。

昼前になってようやく相模太郎氏とヒミカさんが到着しましたが、話を聞けば昨日登った稲子岳南壁左カンテで大奮闘になり、下山が22時になったのだそう。しかも下山中のどこかのタイミングでヒミカさんはクライミングシューズを紛失してしまっており、踏んだり蹴ったりの山行になったようです。それならばというわけで、午後は相模太郎氏が大人買いした『小川山クライミングガイド』を参照しつつ近くの易しいボルダーで遊ぶことにしました。

触ったのはキャンプ場ボルダーのいくつか、そして廻り目平が初めてだという相模太郎氏とヒミカさんにボルダリングをするならこれだけは見ておいてもらいたいクジラ岩を案内してから、その近くのタイコとスパイヤーを触りました。ここではアプローチシューズのままで登るヒミカさんの小柄な身体から繰り出される大胆なムーブにも感心しましたが、あの飄々とした相模太郎氏が意外にも(失礼!)ボルダリングが強いことに目を見張りました。

ともあれ、この日の夜は全員揃って乾杯することができ、しかも相模太郎氏が持ち込んでくれたキャンプグッズのおかげで豊かな晩餐を共に楽しむことができました。

2025/05/05

△-12:30 廻り目平

最終日は事前の計画では「野猿返し」を登る予定でしたが、ヒミカさんがクライミングシューズを失ったのでそれは無理。そこで朝一番で廻り目平を出てナナーズに併設された「ルーフロック」でシューズを新調し、そこから遠くない場所にある「男山ダイレクト」に向かおうというのが昨夜の飲みながらの打合せの結論でした。このルートなら、仮に足に合うクライミングシューズが見つからなかったとしてもアプローチシューズで登れるだろうという判断があったからですが、夜半からの強風が朝になっても収まらなかったために協議の上で方針を変更し、一昨日きれいに登れていなかった「トムといっしょ」を仕上げることにしました。

その前にウォーミングアップとして向かったのは、またしても「フェニックスの大岩」です。最初に私が「大凹角右」(5.7)を登ってトップロープを張り、相模太郎氏が「右カンテ」(5.7)、ヒミカさんが「中央ライン」(5.8)を登る合間にMIHOさんがTRで「大凹角右」に挑みましたが、1回目のトライは上の写真の位置から手を出すことができずNG。しかし2回目のトライで何かをつかんだのか、思い切りのいい動きでここを突破するとその先もじっくり時間をかけながら登り続けて、とうとう終了点に達することができました。

MIHOさんも立派でしたが、さらに力のこもったクライミングを見せてくれたのは「トムといっしょ」でのヒミカさんのFLトライでした。最初に見事RPしてみせたkusutto氏ほかの男性陣に比べ身長が20cmほど低いというハンデがありながら、我々が思いもつかなかったムーブでキーホールドをがっちりつかみ核心部を突破するその姿には全員が感銘を受けました。残念ながら最後のクリップをしたあたりで疲弊しぶら下がらざるを得なかったためにFLはなりませんでしたが、ナイスファイトです。

こんな具合にまったりペースでの2泊3日の廻り目平ステイでしたが、まったりの中にも女性二人に力のこもったクライミングを見せてもらったことが自分にとっては一番の収穫でした。MIHOさん・ヒミカさん、ありがとう!かくして「夏になったらまた廻り目平に行きましょう。でもその前に沢登りにも行きましょう」と言い交わしつつ現地解散とし、MIHOさん・kusutto氏・私の3人は定番の「ふじもと」に直行したのでした。

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