小仏城山(四つの仕事道)

No. 991

日程:2026/03/08

概要:高尾山口駅から病院道を霞台に上がって2号路北区間・4号路・5号路北区間をつないで高尾山頂の西側の縦走路に出た後、北面の巻道を使って小仏城山方面に向かいつつ逆沢作業道を日影林道に下って萩原作業道で登山道に復帰し、小仏城山に登頂。その後、大平林道と高尾林道をつなぎ、6号路の一部・3号路・2号路南区間から琵琶滝道で高尾山口駅へ下山。

◎PCやタブレットなど、より広角の画面で見ると、GPSログに基づく山行の軌跡がこの位置に表示されます。

◎GPSログのダウンロードは「ヤマレコ」から(要ログイン)。

山頂:小仏城山 670m

同行:---

山行寸描

▲萩原作業道入口。こちら側には通行止めの標識はなかったのだが……。(2026/03/08撮影)
▲大平林道。ここは一丁平から大垂水峠へ下る道が交差するポイント。(2026/03/08撮影)

今日も今日とて高尾山界隈。実は翌日に今季最初で最後のアイスクライミングを行う計画になっており、この日はそのための移動日にする予定だったのですが、直前に3人パーティーのうちの1人に事情が生じてこの計画が中止になってしまいました。さすがにがっくりきましたが、こればかりは仕方ありません。

ところで、2月27日に高尾山の「北面の道」を歩いたときに日影林道の途中2カ所から主稜線に向かって伸びている枝道(下の図の赤線)が気になっていたのですが、あらためて調べてみたところ、高尾山に近い方(図右)が逆沢作業道、小仏城山に近い方(図左)が萩原作業道という名を持ち、いずれも作業道としてだけでなく登山者にも歩かれていることがわかりました。

そこでぽっかり空いたこの日、落穂拾い的にはなりますがこれらの二つの道を歩き、さらにこの山域でまだ歩いたことがなかった南面の大平林道と高尾林道を使って高尾山口へ戻る周回プランを組み立ててみました。すなわちこの山行のポイントは、前半は高尾山と小仏城山をつなぐ主稜線の北側、後半は南側の山腹を極力巻きながら(このため高尾山のピークは踏みません)、二つの作業道+二つの林道=四つの仕事道を辿る点にあります。

2026/03/08

△09:15 高尾山口駅 → △11:30 小仏城山 → △12:20 森林ふれあい館 → △14:00 高尾山口駅

この日は日曜日ですが、自分的にはほとんど通勤感覚で高尾山口駅で向かいます。電車の中は思いの外に空いていましたが、駅前に出ればやはりたくさんのハイカーがたむろしていました。

今日は真っ青な空が広がっていい天気。最短コースで主稜線を乗り越えるため、病院道を使って登りました。

霞台に登り着いたら1号路をまたぎ越して2号路(北区間)に入り、4号路・5号路(北区間)をつないで高尾山頂の西側の縦走路に入ります。ここまでの歩きももはや通勤感覚ですが、ここから一味違ってきます。

高尾山頂の西側の縦走路をまっすぐ進めばもみじ台ですが、その北側の巻道に入ってすぐに右下手前方向に分岐する道が現れます。これが、この日最初に辿る仕事道=逆沢作業道です。

降り口の「作業道」と書かれた標識を横目にこの道を下り始めると、すぐに単独の登山者とすれ違ってお互いに(こんな道を歩くとは物好きもいるものだな)という表情をしながら挨拶を交わしましたが、作業道自体はところにより外傾した場所もあるもののおおむね歩きやすく、順調に高度を下げることができました。

やがて下の方に日影林道が見えてきました。まずは最初のミッション終了です。

降り立った日影林道をしばらく登っていくと、前方の斜面に右下から左上へ続いている道が見えてきました。あれが二番目の仕事道=萩原作業道です。

この道は日影林道の途中から高尾山方向へ戻る向きに斜面を上がっており、その入り口には特に歩行を遮る標識などはありません。また道自体も整備されており、部分的に路肩が崩れて道が狭くなっているところがありはしたものの、気持ちよく歩くことができたのですが……。

あれれ?登山道との合流点に着いてみると紅白のコーンとバーで通せんぼがしてあります。そこにぶら下げられた標識には「通行止」と書かれており、その理由は危険箇所(崩落)があるからというものでした。上述のとおり(少なくとも登りにとる分には)危険を感じるところはなかったのですが、それはこちらの勝手な感想に過ぎず、やはりこの道を歩いたことはよろしくなかったようです。スミマセン。

気を取り直して登り着いた道を右手へ進むと、一丁平のWCの裏手に出ました。ここから小仏城山方向に進んですぐの場所にこれまで認識していなかった分岐があり、手元の地図に載っていない右の巻道に入ってみました。

すると植林が大規模に伐採されて見通しがよくなった場所に出て、東京方面の眺めを得ることができました。それはいいのですが、その手前左にある顕著な尾根(先日歩いた日影乗鞍の尾根)の植林が花粉で真っ黄色です。恐ろしい……。

巻道はベンチのある小広場を経て縦走路本線に合流し、その先で再び分岐に出会います。左のしっかりした道を進めばダイレクトに小仏城山に登り着きますが、右の巻道を進むと日影林道の上部までトラバースすることになります。当然ここも右巻きです。

日影林道に到達したら、左折してほんの少しの登りで小仏城山ですが、このとき背後から土埃のようなものが舞い上がるのが目に入りました。これはなんぞや?と思って目を凝らすと……。

風に煽られて花粉が吹き上げられている最中でした。これは凄い!報道映像では見たことがありますが、実際に花粉が飛び散る様子を目の当たりにしたのは初めてです。あわててマスクを取り出し口に当てましたが、もはや後の祭りだったでしょう。

そんな地獄絵図が間近に繰り広げられていることなど知らぬげに小仏城山の山頂は穏やかで、ちょうど昼時とあって大勢のハイカーがランチ休憩中でした。

さらに1本だけでしたが桜が見事に花を咲かせており、自分もここで腰を落ち着けようかとも思いましたが、まだ仕事の途中……もとい、仕事道探訪の途中なので、ただちに次の目標に向かいました。

高尾山方向へ少し下り、大垂水峠へ下る右への道に入って急坂を下ること約10分で分岐が現れました。大垂水峠へはここを直進ですが、今日はここから左に入ります。

そこが、この日辿る三番目の仕事道=大平林道の入口です。

もっとも、上記の分岐からしばらくは車両の通行ができない山道になっており、最後に少々際どい斜面のトラバースをこなしたところから車道が始まりました。車道に出てしまえばあとはほぼ水平で歩きやすく、これならトレランシューズにすればよかったなと思いながら、多少ピッチを上げて足を運びました。

途中では一丁平から大垂水峠へ下る道と交差しながら、どこまでも水平に続いていた大平林道が例外的に高度を下げているところに国道20号から道が上がってきている三叉路があり、その下方向を見るとひっそりと建物が建っています。さてはあれが噂のアレかと思って立ち寄ることにしました。

案の定、これが現在は閉鎖中の「森林ふれあい館」でした。コンクリートと木とを組み合わせた建物はずいぶん大きくモダンで、建設されたときの関係者の思い入れの深さを窺わせましたが、この立地ではおいそれとは来られそうにありません。これでは、維持費に見合う効果を上げることは難しかったのではないでしょうか?

林道に戻ってさらに高尾山方向に進むと、途中からこの道は高尾林道に変わります。これがこの日の最後の仕事道ということになりますが、その起点標識には林道新設工事が昭和60年度に開始された旨が刻されていました。

高尾林道はその先にあるヘアピンカーブから高度を70mほど下げたところで盲腸のように行き止まりになっているようですが、今日はここまでで十分でしょう。よって、そのカーブから左の山道に入って稲荷山コースにエスケープしました。

そのまま稲荷山コースを下るか、あるいは稲荷山コースをまたぎ越した先にある6号路を下れば簡便ですが、冒頭に記したようにこの山行では「山腹を極力巻」くことにこだわると決めているので、6号路に降り着いたら逆にこれを登り返しました。

辟易する木製階段を延々と登って5号路および3号路との合流点に達し、ここから先はほぼ下りだとほっと一息。歩き慣れた3号路と2号路(南区間)を繋ぎ、最後に少し変化をつけようと病院道ではなく琵琶滝道を使って、高尾山口駅に戻りました。