富士山
日程:2011/07/09-10
概要:恒例のトレーニング山行として富士山に登る。吉田口五合目の佐藤小屋をベースとして、初日は吉田口頂上まで往復、2日目は吉田口頂上経由お鉢巡りの後、富士スバルライン五合目へ下山。
山頂:剣ヶ峰 3776m
同行:---
山行寸描
2011/07/09
△11:15 富士スバルライン五合目 → △15:10-25 吉田口頂上 → △16:55 佐藤小屋
前夜飲み過ぎて、目が覚めたら毎度のごとく照明つけっぱ。それでも木曜日の夜のうちにパッキングは済ませてあったので、リュックサックを背負って家を飛び出し、新宿のバスターミナルへ向かいました。
バスの中で爆睡3時間、富士スバルライン五合目に着いたところで意識を取り戻し、腹ごしらえをしてから登り始めます。私にとって毎年この時期の富士登山は、夏山シーズンに向けての体力測定と高度順化を兼ねた恒例行事で、なるべく山開き前の6月末に登ることにしているのですが、諸般の事情から今年は7月にずれ込んでしまいました。したがって山開きから数日目ともなると山道にはいろんな人がいるわけで、大陸系の声もすれば半島系の声も太平洋の対岸の声も聞こえます。そんな中、我が国の伝統を守る講中の方々もどっかと腰を据えてそうした異人たちに睨みを利かせているようでしたが、チラと見ると講中の人たちの手荷物の中にはしっかり文明の利器(デジカメ)が……。
それにしてもつらい……。前夜は職場の女子2人との食事会で、調子にのってワインを飲み過ぎてしまいました。おかげでこの日はまったくペースが上がらず、ストックにすがりながら何とか高度を上げていると、八合目くらいの岩礫の道で、私の目の前を手をつないで歩いていた小学校高学年くらいと思われる女の子2人組のうちの1人が前にばったり倒れて動かなくなってしまいました。うわ、どうしたんだ?と思って近づいていくと、ちょうど上から降りてくる人の気配にその子はむくりと顔を上げて何事もなかったかのような表情です。降りてきたスポーティーなお姉さん2人はそれを見て「ふふふ、死んだフリ?」「頑張るわね、えらいぞ」と余裕の声援を送っていました。
結局4時間近くかかってどうにか吉田口頂上に辿り着くことができ、今回の山行の最重要ミッションである御守りの更新を行いました。クライミングは、一に体力、二に度胸、三、四がなくて五に技術。度胸の裏付けはもちろん神頼みですから、私のリュックサック類には全て御守りがぶら下がっているのです。
この日はそのまま下山にかかり、何度歩いてもつらくなるがらがらの道を数えきれないくらい折り返しながら下って佐藤小屋に到着しました。
夕食はご覧の通りの豪華版で、おまけにこの日泊まっていたランナーの団体の方々が差し入れたスイカのお裾分けにもあずかりました。この団体の方々はとても親切な人たちで、食事前にはプラムを分けてくれたり、おしゃべりに混ぜていただいたり。どうもありがとうございました。
2011/07/10
△03:25 佐藤小屋 → △06:55-07:00 吉田口頂上 → △07:30-45 剣ヶ峰 → △08:20-35 吉田口頂上 → △10:25 富士スバルライン五合目
3時に起床し、持参したパンを食べてからおもむろに出発。樹林帯の道を抜けて六合目近くに出ると、背後に雲海が広がってその端が薄赤く色づいていました。そのまま高度を上げて、七合目の山小屋群の辺りできれいな御来光を拝みました。
日が上がって雲海の上面が白く輝くようになる頃には、早くも下り道に大勢の登山者が列をなして下山していく様子を見ることができました。こちらはさすがにお酒も抜けて体調には問題がありませんが思うほどには足が上がらず、吉田口頂上まで3時間半を要しました。
すぐに逆時計回りでお鉢巡りにかかり、剣ヶ峰に上がって大休止としました。測候所跡の展望台からは正面に南アルプス全山がはっきりと見え、さらにその奥から右遠方にかけて槍穂〜白馬岳までの北アルプスの連なりも見てとれました。
最高点標識のところに戻ってみると、皆さんが長蛇の列を作って順番に記念撮影中。ご覧のようにスパイダーマンもファインダーに収まっていましたが、このスパイダーマンはなぜか普通のリュックサックを背負い、普通の登山靴を履いていました。
お鉢の一角に上がった状態を「登頂」と呼ぶとすればこれで11・12回目の登頂になるのですが、体調万全のはずの2日目のペースが上がらなかった上に、お鉢巡りを終えて戻り着いた吉田口頂上でラーメンを食している間も息苦しさと指先の痺れを感じていたので、高度に弱くなっているのではないかとちょっと心配です。先月受けた健康診断の結果ヘモグロビンが足りないからと再検査を命じられているのですが、それが影響しているのかもしれないので、しばらくは鉄分補給を心掛けなくては。