榛名黒岩

日程:2000/08/27

概要:榛名黒岩でトレーニング。

山頂:---

同行:黒澤敏弘ガイド

山行寸描

▲榛名黒岩全景。ここに大小60本のルートが開かれている。(2000/08/27撮影)
▲大スラブ。登っているのが中央クラック下部で、その左側を登るのがオケラ。(2000/08/27撮影)

2000/08/27

△10:05-16:30 黒岩

今日は群馬の古典的ゲレンデ、榛名山の黒岩へ。駐車スペースに車を駐め、山道をわずかに歩くと「ひっくり返しの大岩」があって、その先に進むと巨大な黒岩の南面基部に着きました。

最初に練習岩でTRで何本か登ってみましたが、昨日の二子山と違って今日の黒岩はホールドが細かい安山岩の堅いフェース。ガバ大好きの私には(←誰でもガバは好きでしょうけど)とても登りにくく感じます。

ついで場所を左に移してまず登った(TR)のが大スラブ中央クラックで、本来は上まで3ピッチのルートですが、ここでは1ピッチ目のみとして練習を重ねます。10mほど登ったところにあるクラックの登り方が意外に難しく、1本目では右手のジャミングで強引に上がろうとしたもののまたもや膝スメアリングが飛び出してしまいましたが、2本目、下から飛ぶ黒澤ガイドの指示にしたがって右足をクラックに軽く突っ込みフットジャムを利かせるようにすると解決できました。

次に登った(TR)のは隣の「オケラ」(5.8)。つるつるのフェースにカチを探して登っていくようなルートで、下から見上げる斜度はそれほどでもないのに登ってみるとやはり怖く感じます。途中の細かい立ち込みはテンション混じりながらなんとかクリアできたものの、終了点の左下のガバをとりに行くムーブがどうしてもできません。右足で立ち、左外側の外傾したフットホールドに左足を伸ばしてつま先をかけ、右手は頭上の指先カチ、左手はうっすらした窪みを押さえ込んで、左にぐっと乗り込んで身体を上げれば左手を30cm伸ばしたところにあるガバがとれる……ということになっていますが、2回トライして2回ともここで落ちてしまいました。だいたい「ガバが好き」ということは足で立てていないということで、それでソールのフリクション頼みの立ち込みができるはずもありません。おまけにTRの支点は真上ではなく右上に位置するので、左へ乗り込もうとすると「落ちたら思い切り身体が振られるんじゃないか?」と本能的な恐怖にとらわれます。本当はここで振られたところで大したことはないのですが、まだ気持ちが負けなくなるには場数が足りないようでした。

最後は西稜(IV)を気持ち良く登って終了です。ここはカンテ沿いに登る20mほどのルートで、壁は立っていますがホールドは豊富。「ガバさえとれればこっちのもの!」とほざきながら登りましたが、そうは言ってもホールドの向きの関係でコーナー側から右フェース側へ身体を振るようにするパターンばかりでした。

足下がすとーんと切れ落ちて高度感がすこぶる気持ち良いてっぺんのテラスに受講生4人がひしめくように揃ってから(ちなみに黒澤ガイドは1段下のレッジに足をかけ、体重はロープに完全に預けて45度仰向けのような状態で確保しています)、次々に懸垂下降で降りて本日のプログラムを終了しました。