乗鞍岳
日程:1996/12/30-31
概要:乗鞍高原スキー場のリフトを3本乗り継いだかもしか平からツアーコースを2300m地点まで登り幕営。翌日位ヶ原から肩ノ小屋経由で山頂に達し、往路を下降。
山頂:剣ヶ峰 3026m
同行:---
1996/12/30
△13:05 かもしか平 → △14:50 2300m地点
- 朝7時新宿発の特急で松本へ。ここから新島々経由バスで乗鞍高原スキー場へ行き、リフトを3本乗り継いでかもしか平から歩き出しました。
- 雪に足をとられるためすぐにワカン装着。出だしの急斜面を越えると、樹林帯の切り開きが比較的緩やかに上部へ続きます。
- 森林限界の50m手前の平坦な地形の右手樹林内を整地してテントを張りました。ほかに3パーティーが幕営していましたが、設営を終える頃には東斜面は日陰に入り、見上げる稜線の雪煙がコロナのように輝いていました。
- 一寝入りした後の21時頃、隣のテントの歓声で目を覚まし、顔を外に出して空を見上げると星座の見分けもつかないほどの満天の星。今日は月が夜半すぎに上る日だったことも幸いしました。
1996/12/31
△06:40 2300m地点 → △08:25-40 肩ノ小屋 → △09:50-10:00 乗鞍岳(剣ヶ峰) → △10:30 肩ノ小屋 → △11:05-12:05 2300m地点 → △12:45 かもしか平 → △13:45 乗鞍高原スキー場入口
- 5時に起床、テント内の気温はマイナス10度。月明りでテント内が明るいので晴天とわかります。朝食をとり、身繕いをして外に出ました。位ヶ原手前の急斜面で迎えた日の出は、甲斐駒ヶ岳の左手の雲が赤く燃え、炎の広がりが雲間、山の端をなめ回した後、白い太陽がいきなり顔を出すダイナミックなものでした。位ヶ原に出ると目の前に剣ヶ峰、蚕玉岳、朝日岳が聳え、摩利支天岳の下に肩ノ小屋も見えました。
- 思いの外の時間をかけて着いた肩ノ小屋の風下側で休憩とし、テルモスの白湯を飲みました。先行者はスキー登山の3人パーティーのみ。ここでアイゼンを装着し、夏道通りに朝日岳の東面を巻くようにして登りました。蚕玉岳とのコル手前はクラストした斜面のトラバースですが、アイゼンがよく利きました。
- 山頂は強風。北アルプス全山、とりわけ穂高岳が手の届きそうな近さ。西に白山、南に御嶽山。中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳も全山見渡せます。西から大きなガスの塊が湧き上がってきたため、名残を惜しみつつ早々に下山を開始しました。
- いつものことですが、苦労して登った道も下りはあっという間。一息ついてからテントを片付けて、下りもワカンを使いました。
- 下りはリフトを使えないのでスキー場の端をとぼとぼ下ります。上部はかなり固いコブコブの急斜面で、下るルートを探すのに苦労しました。
今回の山行では多々失敗と反省点がありました。
- 忘れ物:銀マット、ナイフ。
- カメラの電池切れに気付かず。
- 出だしでワカンを装着した際ストックを忘れる(帰途回収)。
- ランタンをガスボンベにつなぐときに力を入れ過ぎたためガスの供給口が壊れてしまい使えず。
- 登頂時に行動食のスニッカーズをテントに置き去り。
これで無事生還できたのは天候がよかったおかげ、と天に感謝。今後のミス撲滅を誓いました。