南沢大滝
日程:2012/04/18
概要:アルパインガイド保科雅則氏のルートガイドで、南沢大滝でのアイスクライミング。トップロープで3本。
山頂:---
同行:保科雅則ガイド
山行寸描
2012/04/18
△10:00 美濃戸 → △11:35-15:30 南沢大滝 → △16:15 美濃戸
今シーズンのアイスクライミングは3月の美濃戸口の氷瀑で終わりと思っていたのですが、4月に入ってもまだまだ南沢大滝の状態が良いということで企画された平日講習に、会社を休んで参加してきました。小淵沢駅に9時集合で保科ガイドと合流し、車で美濃戸口へ移動。今回はガイド1人にクライアント3人という構成です。
柳川南沢沿いの登山道はつるつるに凍っていやらしく、ここをへっぴり腰で1時間余り慎重に歩き続け、やがて行者小屋への道を離れて右に入ると、すぐに見えてきたのがブルーアイスの美しい南沢小滝。これをスルーしてさらに上流の谷筋に入ると、すぐに南沢大滝が見えてきました。これは大きい!高さは30mくらい(70mロープで折り返してぎりぎりでした)、幅はさらにあり、中央部こそ流水の滴る音が聞こえていましたが、左右は問題なく登れそうです。保科ガイドの話では、この時期としては例年の1.5倍くらいのボリュームがあり、これなら5月の連休まで登れそうとのこと。
滝のすぐ下の右岸に荷物を置いて身繕いをし、まずは保科ガイドがトップロープを張るために右寄りのラインを登っていきました。その様子を下から観察していたたところ、ランナーは8本。アックスの刺さりは悪くないようですが、保科ガイドも途中で「長い!」と呟いていました。
続いて私が同じラインをTRで登りながらランナーを回収していったのですが、やはりその角度と長さとに泣きが入りそうになり、なんとか使命を果たしてロワーダウンしてきたときには両腕の前腕がぱんぱんに腫れていました。
後は、各自左右のラインをTRで3ないし4本。最初は右側は硬くて脆いかなと思ったのですが、気温が上がるにつれて氷が柔らかくアックスを受け入れてくれるようになり、それにつれて登るスピードも上がっていきます。しかし最初のスクリュー回収ミッションでのダメージが最後まで残っており、TRであることをいいことにちょっと登りが粗っぽくなってしまったかもしれません。
15時まで登ったところでプログラム終了。装備をリュックサックに納めて下山を開始したところ、行きには無人だった南沢小滝に2人のクライマーが取り付こうとしていました。彼らに別れを告げた後は、アイゼンを履いたまま凍った道をばりばりと踏みしめてどんどん下るばかりです。
最後は単独行のカモシカと家族登山のシカと、そして堂々たる阿弥陀岳に見送られて、美濃戸を後にしました。
これで今度こそ今シーズンのアイスクライミングは終了です。来シーズンは、ガイド講習で腕を上げるのと、自前で易しいアルパインアイスに挑んで経験値を高めるのとの両方に取り組んでみようと思っています。しかし、そのためにはスクリューやら何やら、道具をもっと揃える必要あり。何しろアイスは道具7割
(保科ガイド談)ですから、そのうち「アイス貧乏」ということになってしまうかもしれません。